「両親から何を言われても、僕が結婚したいと思う気持ちは変わらないから」彼がそう言ってくれたので、覚悟を決めて挨拶に行きました。
大学名を告げると…
実家に行くと、ご両親は開口一番で息子自慢。実は、彼は超難関校と言われる大学を出ていて、2人のお兄さんも同じ大学を卒業しています。とにかくそれが誇らしいようで、幼少期からどんな教育をしてきたのかを詳しく説明してくれました。
予想通り、ご両親が気になるのは私の出身大学です。学歴がすべてだと私は思っていませんが、聞かれたのなら仕方がありません。私は、出身校が世界でも有数の学校であることを告げました。
「聞いたことないなw」「それ、どこの大学?」と2人ともキョトンとしています。教育熱心な家庭なら誰でも知っているような大学のはずなのに……。
結婚は許さない!
「本当に知らないんですか……?」と聞くと「ありもしない大学名を出して、私たちをだますつもりね?」とご両親。知らないだけならまだしも私が嘘をついていると疑い始めました。挙句、結婚は許さないと怒鳴られ、塩までまかれてしまいました。
さすがにきちんと説明しないとダメかもしれません。しかし、塩をまかれて私もすっかり意気消沈……。
ちょうどそのころ、人気タレントが私と同じ大学に入学したことでわが母校がスポットライトを浴び始めました。超名門校で狭き門、著名人も多く卒業しているとなると、ご両親も注目するに違いありません。
義両親に拒否反応!
再び彼の実家を訪れた私たち。ご両親は「最近テレビでやってるあの外国の大学、素敵よね。うちの子どもたちもいかせたかったわ〜」と母校を話題に出します。
すかさず「そこ私の母校です」と言うと、ご両親はびっくり。しかし、息子よりもランクの高い大学に行ったことが許せなかったようで、今後は私の母校に対して悪態をつき始めました。
なんだかこのご両親とはうまくやれそうにありません……。私が戸惑って彼を見ると、彼は大きなため息をひとつ。そして口を開きました。
2度あることは3度ある
「兄さんたちの気持ちがわかった」そう言って彼は、両親と縁を切ると告げました。両親の価値観にはこれ以上付き合えないと判断したのです。
2人のお兄さんもまったく同じ理由で縁を切られているそう。彼の両親は2度ならず、3度目も同じ過ちを犯したのでした。
正直私もこれ以上ご両親と顔を合わせなくていいと思うとホッとしました。その後も、彼らとは一度も会っていません。
超難関校卒という学歴はとても誇れることです。でも、学歴と人間性は必ずしもイコールではありません。肩書に左右されず、本質的な人間性を見極められる人になりたいですね。