ママ、おなかに赤ちゃんがいるよ
長男が4歳、次男が3歳になって間もないころの話です。ある日、お風呂で次男が突然私のおなかを指さして、「ママ、おなかに赤ちゃんがいるよ」と言ってきたのです。
急にそんなことを言われて私はびっくり! とっさに「えっと……そうだよ!」とだけ答えました。すると続けて、「赤ちゃん、女の子だよ」と言ったのでさらにびっくり。
このときは、子どもの冗談か空想だろうと思っていました。
数日後につわりが!?
次男の仰天発言からほんの2日後。朝目覚めると、だんだんと気持ちが悪くなってきた私。「これはまさか……」と思っていましたが、そのまさか。慌てて薬局で妊娠検査薬を購入して検査をしてみると、すぐに陽性反応が。
その日は夫の仕事が休みだったので、子どもたちを家で見ていてもらい、産婦人科を受診した結果、妊娠5週目になったばかりでした。気持ち悪さの正体はつわりだったのです。
次男のびっくり発言と、自分の妊娠が見事にリンクして本当に驚きました。
性別も的中! それ以外にも…
その後、妊娠5カ月の健診で性別が判明。次男の予言通り、赤ちゃんの性別は女の子でした。とても不思議で、でもうれしくて、エコー中に思わず笑いながら、同行していた次男に「赤ちゃん、女の子だね」と伝えました。
すると次男が、「ママ、赤ちゃん女の子でしょ。●月に生まれてくるよ。日にちはね、●日だよ」とニコニコしながら教えてくれたのです。
その日にちは出産予定日より数日早い日でしたが、まさかと思って過ごしていると、なんと次男の予言通りの日に、末っ子が無事に生まれてきたのでした。
育児中の不思議体験を耳にすることはあるけれど、まさかわが子にも不思議な能力が!? ……そう思ったのはそのときだけで、それ以来、予言はありませんでした。
現在、6歳になった次男はそのときのことをすっかり忘れていますが、私にとって忘れられない経験になりました。
作画/キヨ
著者:小川 朝美
7歳男児・6歳男児・2歳女児の育児をしつつ、医療技術職として働くママ。子育て経験談や趣味について執筆するライターとしても活動中。電車大好きな息子たちの健忘禄として鉄道ブログも執筆している。