義母がくれたプレゼント
結婚したばかりのころのこと。義実家へ行った際に、義母から「これはあなたへのプレゼントよ」と小さな木箱を渡されました。「息子が結婚したらお嫁さんにあげようと思って、大事にとっておいたのよ」と、義母はニコニコしながら話すので、私は「何だろう? アクセサリーとかかな?」と思いました。
しかし、木箱を開けてみると中に入っていたのは……。黒く干からびた物体だったのです! よく見ると、その正体は「へその緒」。悲鳴をあげそうになった私はとっさに口元を押さえました。
思わぬ中身に動揺と困惑
へその緒は母子をつないでいた証ですし、義母にとっては間違いなく宝物だと思います。けれど、私は「なんというか……体の一部だった物を他人にあげるのは普通の感覚なのかな? 地域の風習か何か? それとも世間では一般的なことなの? 私がピンときていないだけ?」と、頭の中は疑問でいっぱいになりました。
もらうべきか迷いましたが、「親子の絆ですし、これは絶対にお義母さまが持ってたほうがいいと思います」と言い、箱を返しました。私が喜ぶと信じて疑っていなかったのか、そのときの義母はとっても不満そうでした。
あとから、その一部始終を見ていた夫に「母さんはお嫁さんがきて舞い上がっていたんだと思う」と苦笑いをしながら言われまいた。また夫によると、義実家がある地域に、嫁になった女性にへその緒を贈る風習はないそうです。
その後、この出来事を友人たちに話すと「えーー!」と悲鳴をあげ、「夫のへその緒なんてもらっても困るよね」という意見が大半でした。義母からの初めてのプレゼントは衝撃と困惑で、忘れられないものとなりました。
著者/匿名
作画/ちゃこ
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