顔面多汗症と顔汗の違いとは?
顔面多汗症は病気
「顔面多汗症というのは局所多汗症の一種です。局所性多汗症というのは、汗腺が集中している脇の下や手のひら、足の裏などに発汗が多い病気のことです。
多汗症は原因が不明なこともありますが、何らかの病気に合併して発症することもあります。
それに対して顔汗というのは、暑いときや緊張したときに顔に汗をかいてしまうというように、汗をかく原因が明確な場合のことをいいます。いわゆる汗っかきというものです。
最近では空調設備の整った室内にいることが増え、汗腺の機能が低下している人が多くいます。
しかし、比較的心臓に近い顔や首周りの汗腺は活発なままで、顔やその周辺に汗が出てしまうのです。そのため、局所多汗症の中でも顔面多汗症になる人が増えています」(中村先生)
思わぬことが原因に
刺激物が多汗症の原因になることも
多汗症の原因は自律神経の乱れやホルモン分泌の異常、不規則な生活習慣だといわれています。それ以外にも刺激物が交感神経を優位にしてしまい、汗が出てしまうそう……。
「カフェインやカプサイシンなどの刺激物は交感神経を刺激し、発汗を促してしまうことがあります。
そのため、コーヒーの飲み過ぎや辛いものの過剰摂取は控えましょう。しかし、ほっとひと息をついたり、自分の好きなものを食べたいときもありますよね。
制限し過ぎすぎることもストレスになってしまいますので、適度な範囲で自分の好きなものを飲んだり食べたりしてください。
また、湯船に浸からずシャワーだけで済ませてしまうこともNGです。湯船に浸かることで汗をかき、全身の汗腺を活性化させることが大切です」(中村先生)
顔面多汗症への治療は?
まずは生活習慣の見直しから
顔面多汗症への治療法は生活習慣を正すことから始まるそうです。
「バランスの取れた食事や十分な睡眠の確保など、自律神経を整えることは汗腺を刺激する交感神経の働きに影響します。自律神経を整えるためには生活習慣を整えることが大切です。
他にはお風呂で湯船のお湯にゆっくりと浸かる温浴や汗をかくような運動をおすすめします。筋トレやヨガなど屋内で汗をかくことも、顔だけから汗が出ることの予防になります。
ほとんど汗をかかずにいる状態が続くと、心臓から遠い部分の汗腺の働きが鈍くなるので、全身の汗腺を活性化させることが大切です。
薬は桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)や黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)という漢方薬を処方することが多いです。漢方については薬局で売っているものでも構いませんが、自分の体にあったものを飲むようにしてください」(中村先生)
まとめ
顔からの汗が多くて悩む方は多くいます。中には汗が目立って人前に出るのも恥ずかしい……という方もいるそう。日ごろから運動などで汗をかくようにするなどして、汗とじょうずに付き合えるといいですね。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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