美容師さんに裏に連れて行かれ…
久しぶりに美容院に行った日のこと。長かった髪を切ってもらっていざ帰ろうとすると、店員さんが「すみません。ちょっとミスがあったようです」と私を呼び止めました。完成したヘアスタイルは満足のいくもので、どこにもミスなどないように思います。
不思議に思いながら店員さんについていくと、他のお客さんから見えない裏のところで、小声で「スカートに経血が……」と指摘を受けました。そう言われて、そろそろ生理予定日であることを思い出した私は、一気に青ざめました。まさか、美容室にいるときに生理がくるとは予想していなかったので、ナプキンは持ってきていません。
さらに不幸なことに、この日に私がはいていたのは真っ白なスカート。鏡で確認すると経血汚れがとても目立っていて、このままでは帰ることができません。
美容師さんの気づかいに感動!
どうしたらいいかわからず、その場でオロオロするばかりの私。すると、店員さんが「私の物で申し訳ありませんが」と言い、そっとナプキンをくれたのです! 店員さんのやさしさに「ありがとうございます」とお礼を告げ、私は急いでトイレでナプキンをあてました。
あまり使ったことのない羽根つきタイプだったので少し焦りましたが、なんとか装着に成功。しかし、スカートが経血で汚れている問題はまだ解決していません。「仕方ないからタクシーで帰るか」と意を決してトイレから出たところ、またしても店員さんが声をかけてくれ、今度は「よかったら使ってください」と大きめのストールを貸してくれたのです!
腰にストールを巻けたおかげで、経血漏れを周囲に悟られずに帰宅することができました。
あのとき、美容師さんには本当に助けられました。周囲のお客さんや他の店員さんに気づかれないように経血漏れを教えてくれたり、スカートを隠すためのストールを準備してくれたりと、すみずみまで配慮を忘れないすてきな心づかいは、今でも忘れられません。その美容師さんには後日、お詫びの品を持ってしっかりとお礼を伝えにいきました。
美容師さんからナプキンをもらえて助かったこともあり、今後は自分だけでなく他人が急な生理を迎えたときにも助けられるよう、生理予定日にかかわらず、常に生理用品を持ち歩くようにしたいと思います。
著者/浜田英里紗
作画/おみき
監修/助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
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