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「社長の彼とタワマンで暮らすの♡」婚約者を奪い写真を送ってくる妹⇒「その部屋は…」真実を知った妹の末路は…?

「私のために身を引いてくれてありがとう!」「やさしいお姉ちゃん大好き♡」と、私の彼氏を奪った妹から突然の連絡。どうやら私にマウントを取りたいようです……。

小さいころから「私はお姫様になるの!」と言い続けてきた妹。一般的な家庭で育った私たちがお姫様になれるはずもないのですが、妹はお金持ちと結婚すればお姫様のような暮らしができると思っているのです。

 

妹は夢見る乙女?

「まさにシンデレラストーリーじゃない?」と言った妹に、「姉の彼氏奪っておいてシンデレラはないでしょ……」と返すと、機嫌を損ねてしまったようです。

 

「社長の彼氏奪われたからってひがまないでよ!」「婚約者奪われてしくしく泣いて被害者面してなさいよ」と妹。「捨ててやったのはこっちなんだけど」と返すと、「浮気された女のくせに負け惜しみ言って……」と勝ち誇った様子。

 

 

 

妹は彼が社長で、私がその会社で彼の下で働いていると思い込んでいる様子。そこで、私は真実を教えてあげることにしました。

 

「彼は社長なんかじゃないわよ、共同経営者」「そもそもこの会社は私が資金集めをして、私が立ち上げた私の会社よ」

 

「は?何言ってんの?」と妹はにわかには信じられない様子でした。

 

「お付き合いを始めたころに、同業他社で働いていた彼を共同経営者にしたの」「結婚も視野に入れてたし、私が妊娠や出産のときに会社の指揮を執る人が必要だろうと思って」

 

「同じ会社?お姉ちゃんの会社……?」「ちょっと待って、じゃあお姉ちゃんが社長ってこと!?」と、ようやく妹は事態を飲み込めたよう。

 

「彼には共同経営者にはなってもらったけど、共同出資者にはなってもらわなかったのよ」「それが幸いして、役員会議であっさりクビが決まったわ」

 

浮気が発覚してから、私は元カレの身辺調査をしたのです。すると、妹とのデート代や旅行で会社のお金を使い込んでいたことが発覚。本当は刑事事件として訴えたかったのですが、文句を言わずすぐに会社から去ることと、使い込んだお金を返すことを条件に訴訟は起こさないと約束したのでした。

 

「せっかくお姫様になれると思ったのに!」「お金だけが取り柄の男からお金をとったら何も残らないじゃない!」「教えてくれなかったお姉ちゃんとは絶縁よ!」と妹。そのまま、一方的に電話を切られてしまいました。

 

元カレの野望

しばらくして、元カレから「どうして社長じゃないってばらしたんだ!」と怒りの連絡が。姉として、妹に本当のことを教えてあげただけなのに……。

 

どうやら、妹が「社長じゃないなら結婚しない」とごねたよう。元カレは「俺が共同経営から抜けたのは俺だけの会社を立ち上げるためで、すぐにいままでよりずっと大きな会社にできる」と言って、妹をなだめたそう。

 

念のため、「私への慰謝料とうちの会社で使い込んだ分のお金は支払えるんでしょうね?」と確認すると、「もちろん、期限内に一括現金払いしてやるよ!」との返事が。

 

「俺たちは運命で結ばれているんだ!」「俺を失ったことが大損害だったって気付いてももう遅いぞ!」と言う元カレに対し、私はため息をつくしかないのでした。

引っ越し先はどちら?

2カ月後――。

 

絶縁宣言してきたはずの妹が、弾んだ声で電話をかけてきました。「まずは写真を見て!」と送られてきたのは、見覚えのあるタワーマンションの外観写真と部屋の内装写真でした。

 

「社長の彼が買ったタワマンで一緒に暮らすの♡」

「私だけ幸せになっちゃってごめんね、お姉ちゃんw」

「そこ私のマンションだけど?」

「え?」

 

 

妹は「彼からこの写真送られてきたのよ?お姉ちゃんのものなわけないじゃない」と私が嘘をついていると思っているようでした。

 

「今送って来た内装写真は、昨年彼のお父さんが買ったときのものよ」と言うと、妹は「どういう意味……?」と怪訝な様子。

 

今から1年ほど前に建ったあのタワマン。元カレの父親が投資のために新築で一部屋購入したのです。しかし、早く元手を回収しようとしたのか、家賃を相場よりもだいぶ高めに設定。結局入居者は現れず、支払いに困った元カレの父親は私に「マンションを買ってほしい」と泣きついてきたのです。

 

婚約者の父親からの申し出を断れずに、しぶしぶその部屋を購入した私。内装をガラッと変えて、家賃を相場に設定して貸し出したところ、すぐに入居者が現れました。

 

事実を知り、「じゃあ、私どこに連れて行かれるの……?」と呆然としてしまった妹。すでに入籍も済ませていたようで、私にはかける言葉も見つかりませんでした。

 

その後――。

 

 

タワマンに引っ越すと言ったのはやはり元カレの嘘だったようで、妹は元カレの実家に連れて行かれたそうです。しかも、彼の実家はいろんな投資に手を出していて借金まみれ。実家も土地も担保に入れていたようで、立ち退きを求められていたそう。

 

泣き喚きながら何度か妹が助けを求めてきましたが、私にはもう関係のないこと。妹は未だに「お姫様になりたい」と言っているようですが、苦しい下積み時代を乗り越えて夢を叶えられるようにがんばってほしいものです。

 

ありがたいことに、私の会社の業績は右肩上がり。しばらくは仕事に打ち込む予定です。

 

 

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