私を目の敵にする意地悪な先輩
私は会社員をしている25歳です。今の仕事はやりがいがあって充実しているのですが、実は、同じ部署にちょっと苦手な先輩がいて困っています。
その先輩は私の2つ年上の27歳で、地味な私に比べて先輩はかなり派手なタイプ。役員の親族という噂もあり、周囲に偉そうな態度を取っていても、誰も文句を言いません。
私にも「あなたこれやっておいて」と、仕事を押し付けてくるときがあります。しかも、「本当は私がやっちゃえばすぐに終わるんだけどね! 残業代を稼ぎたいだろうから譲ってあげてるのよ?」と、たちの悪い言い訳をするのです。
Hさん推しが先輩にバレた!
そんな先輩は「自称モテ女」で、地味な私は先輩の恰好の的となったよう。先輩は「あいかわらず地味ねー! そんなんじゃモテないわよ」と、いつも私を見下してきます。仕事をするために会社にきているので、同僚にモテたいと思ったことはないのですが、反論したところでまた何か言われるだけなので、いつも黙っています。
話は変わりますが、私には1つだけ職場での楽しみがあります。それは、イケメンの同僚・Hさんの「推し活」です。Hさんは、私の好きなアニメキャラにそっくりなので、密かに推しているのです。
ある日、アニメが好きな同僚女性と、Hさんについて話していたときでした。なんと、運悪く先輩にその会話を聞かれてしまったのです! Hさんはイケメンで仕事もできて「将来有望」と噂されており、ある種、社内の有名人です。私がそのHさんを好きと知れば、先輩が黙っているはずがありません。
案の定、「あんたたちに噂されてるなんてHさんがかわいそう。あんたたちにはHさんの名前を口にする資格もないわよ!」と絡まれました。あまりの言い草に頭にきたので、「謝ってください! あなたにけなされる覚えはありません!」と言い返すと、先輩は「覚えていなさいよ!?」とだけ言い残し、怒って去っていきました。
先輩の嫌がらせがエスカレートして…
数日後、突然部長に呼び出されました。私と先輩が揉めたことが部長の耳に入ったようです。部長は「君の仕事ぶりには何の問題もないのだけど、彼女とはうまくやってほしい」と言います。どうやら、「先輩が役員と親族」という噂は本当だったようです。
その後、先輩の私への嫌がらせはどんどんエスカレート。仕事のほとんどを私に押し付けてくるせいで、連日残業続きになってしまいました。
先輩はというと、仕事のサボり方が度を越えてきていて……。周りの目をはばからず、仕事中に買い物に出かけてブランドの紙袋を片手に帰ってきたり、あるときは外出前と後でネイルのデザインが変わっていたりしました。さすがに周りも気がついてはいるものの、役員の親族ということで、誰も何も言えないようです。
そんなときでした。なんと、憧れのHさんが「この仕事、俺がやるよ!」と、私に話しかけてくれたのです。Hさんは「まったくさぁ……あんなのを野放しにしておくなんておかしいよね」と私の味方をして、先輩を非難します。さらに、私のデスクに並んだ大量の資料を持ちながら、「こんな量の業務を押し付けるなんておかしいよ。僕が上に相談してみる」とまで言ってくれたのです!
先輩に無理やり残業を押し付けられて…
その後、私はHさんの言葉を胸に、嫌がらせに屈することなく、残業しながらも仕事をこなしていました。
そんなある日、先輩がまたしても私のデスクの上に大量の書類をドサッと放り投げてきました。時刻は定時30分前。先輩は「今日、用事が入っちゃってー。この仕事やっておいてね! どうせ暇でしょう? いくらでも残業できるわよね?」と、当たり前のように言って帰ろうとします。
その日、私には帰ってアニメを鑑賞するという大事な予定がありました。そこで、「今日は予定があるので……あの、お断りします。明日ならなんとか……」と直談判を試みました。すると、私に断られたことが相当気に食わなかったのか、先輩は「嘘言うんじゃないわよ! 地味なあんたに予定があるわけないでしょ! 見栄張っても無駄よ!」と激昂してきたのです。
するとそのとき、困っている私のもとに現れたのは、あのHさんで……!?
救いの手を差し伸べてくれたHさん
Hさんは「それ、先輩の仕事ですよね? さっきのもそうですけど、最近の態度は目に余るものがあると思います」と、先輩を注意してくれました。
先輩は機嫌を損ねたのか、怒りに任せて言い訳を並べます。「あなたが暇そうだから仕事を回してあげてるのに! 残業代が出て助かるでしょ?」「それにね、私には大事な予定があるの! 今日だってデートの約束があるのよ! あなたみたいな暇人とは違うのよ」と。
なんて自分勝手な言い訳なのでしょう。私は言い返す気力すらなくなってしまいました。すると、Hさんが驚きのひと言を発したのです。「この子、予定ならあるよ。これから僕とデートですから」。
突然の言葉に驚いて何も反応できない私の手を引いて、Hさんは「だから今日は残業できないでしょ? 行くよ!」と、私に帰り支度をするよう告げました。
「この仕事どうするのよ!?」と焦る先輩に、Hさんは「そんなの知りません。自分の仕事は自分でやってください!」と言い放ち、私をその場から連れ出してくれました。
Hさんとのその後
会社を出たあと、私は混乱したままの頭でHさんにお礼を言いました。それから、当然いるであろう彼女さんにも申し訳ないと伝えると、Hさんは「僕に彼女はいないよ。せっかくだからこのまま2人で食事に行こうよ」と言うのです! びっくりしましたが、以前から憧れだった男性のお誘いを断る理由もなく……。会社での嫌なことは忘れて、彼と楽しい時間を過ごすことができました。
その後、どうやらHさんは本当に上に報告してくれていたようで、先輩は今までのことが明らかになり、社内で問題に。結局、先輩は周りの目に耐えられなくなり、自主退職しました。身内からも見放され、再就職にも苦戦しているそうです。
私はというと、先輩がいなくなった職場で仕事を続けています。ちなみに、Hさんとの関係はというと、彼から「今度は本当のデートに行きましょう」と誘われました! 彼からこのようなお誘いをもらって、とてもうれしかったです。まだどうなるかはわかりませんが、このご縁を大事にしていけたらいいなと思っています。
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