入院翌日は手術の日。
手術の時間が近づくと、渡されていた手術着に着替え、医療用の弾性ストッキングをはいて、看護師さんに呼ばれるのを待ちました。
昔に足の手術をしたときや出産のときは、ガウンのようなひもで結ぶタイプの服を着ていた覚えがあるのですが、今回の手術では違うタイプの服を渡されました。
心配なことは山ほどあったはずなのに…
病院に来た夫に貴重品ボックスの鍵を預け、夫は指定された待合室へと去って行きました。
私は手術室が並ぶエリアに入って、看護師さんから装飾品やコンタクトレンズなどを装着していないかの確認を再度受けました。
それからいよいよ手術室へ。
手術がうまくいくのか、結果はどうなるのか、痛みはあるのだろうか、声は変わらず出せるのだろうか……。
緊張していましたし、心配なことは山ほどあったはずなのに、なぜか心のどこかで手術着の「ベリッ」のことが気になってしまう私。
全身麻酔が効いてスコンと意識が落ちる間際に、看護師さんたちの手が伸びてきて「ベリッ」と音が聞こえたような気がしたのですが、気のせいかもしれません。
あとはもう真っ暗。
目が覚めるまでのことはまったく覚えていません。
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手術に対する緊張や心配でいっぱいながらも、「ベリッ」のことなどユーモアを忘れない和田さん。もしかしたら「ベリッ」に集中することで、逆に手術への不安を抑えていたのかもしれませんね。
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