夫は、当時私が彼を支えると言ったことを今でもずっと覚えており、それを口実に家事は一切やらず、自分の好きなものを買いあさり、遊びほうけていました。
私に対する興味もすっかり失ったようで、やさしい言葉1つもかけてくれません。私がある会社にヘッドハンティングされたとき、夫婦の生活に関わることだと思い夫に相談したのですが、給与以外には一切興味を示しませんでした。
ぶつかる2人
転職後私はますます仕事が忙しくなり、猫の手も借りたくなるほどに。そんな状況でも、夫は自分のことばかりで好きなゲームや電子機器を次々に購入し、クレジットカードの利用額もかなり増加していました。
散財を注意すると、夫は私にだけ出費を我慢するよういいつけ、文句は言わずに黙って働けと命令。その上、私の仕事や働きを馬鹿にするような発言までしてきて……。
転職後、私はとても充実した毎日を過ごしていました。前より魅力的な案件が多く、社内環境も良好。働きがいがあるので、もっと会社に貢献したいという気持ちまで高まっています。
それに対し、夫は女性には働きがいなんてなくていい、適当に仕事をして早く帰って家事をしろと言うのです。「こんなに毎日頑張っているのに、何で馬鹿にされなくてはならないの……?」と頭にきたため、今後は夫分の家事を一切しないと宣言。夫も「覚えていろよ」とたんかを切ってきました。
夫によって出された離婚届
夫分の家事を放棄して、数日がたった日のことです。私たちは結婚10周年を迎えました。夫から携帯電話にメッセージが届いたので、読んでみると……。
「お前今日から帰ってこなくていーぞ」
「離婚届出したから、もう他人だな」
私がなかなか謝罪せず、家事もしなかったため、イライラがマックスになったようです。そこで、以前お守りとして2人そろって書いた離婚届を提出したと。
「今さら謝っても許さない」と夫は言ってきましたが……。
「いいの? ありがとう!」
私は大喜びしました。なにせ、苦労なく自由の身を手に入れたのですから。こんな身勝手な夫はもうこりごりです。
すぐに荷物をまとめて出ていくと喜び勇んで夫に伝えると、焦ったのか夫は若い女性との再婚をにおわせてきましたが、話を聞いていくと実際は、今付き合っている人がいるわけではないようでした。
協力し合うことが、幸せへの第一歩
その後、離婚当初より私よりいい女と再婚してやると息巻いていた元夫ですが、今はそれどころではない様子。風の便りで、昔患った病気が再発して入退院を繰り返していると聞きました。今は夫の両親に面倒を見てもらっているようです。
私はというと職場の同僚と再婚。子宝にも恵まれました。心やさしい今の夫は、ほれぼれするほどのジェントルマン。とにかく性格が最高で、家事も育児も協力し合ってできています。
過去に病気だった夫をひとりで支えていた妻。そんな妻の支えがあって、夫は元気になったのではないでしょうか。自分の身を投げ打ってもパートナーを支えるというのは、とても大変なこと。夫は離婚をしてから妻の存在の大切さを実感したのではないでしょうか。パートナーが常にそばにいてくれることを当たり前に思わず、お互い思いやりの心をもって過ごしていたいですね。