家事育児と仕事の両立に効率重視な私とマイペースな夫
フリーランスとして働いている私は、会社勤めに比べると柔軟に時間を使えています。だからこそ時間の使い方にはシビアです。仕事や自分のための時間をしっかり確保するために、家事や育児の時間配分を計算し、できるだけ効率的に進められるように日々考えています。
一方で、夫はかなりのマイペース。ありがたいことに、家事や育児も与えられた役目は果たしてくれるのですが、効率度外視のマイルールがあるようで……。「これをやったら、あれをやって」と先々まで見越して家事育児をする私とは対照的に、夫はその時点のことしか考えていません。
夕飯の準備を頼んでも、冷蔵庫の中身や娘の好みを考えて作るのではなく、「自分がこれを食べたい!」と材料を新たに買ってきて調理。掃除を頼んでも、段取りを考えないので、散らかったおもちゃを片付けずに掃除機をかけ始めて終わらせる始末です。
効率が悪いと感じながらも、「気になる部分は人それぞれだし、気になる人がやるべきなのかな」と仕方なく諦めていた私。ママ友に話しても「そんなに家事をやってくれるパパなんていいねぇ」と逆に褒められることも多いため、「やってくれるだけありがたい」と思い込んでしまい、夫のやり方に口出しもしませんでした。
引っ越しで浮き彫りになる夫の段取り下手
あるとき夫の転職を機に、引っ越しが必要になったわが家。夫の有休消化で数日しっかり休めることに加え、新しい入居先が同じ市内だったので、節約するためにも引っ越し業者に依頼せず自分たちで荷物を運ぶことに決めました。しかし、入居先の都合で荷物を運びこめる日が夫の勤務開始日ギリギリになってしまったのです。
入居日前までに荷造りを進めていたものの、夫婦そろって荷物の移動に使えるのは3日間のみ。しかも娘を保育園に預けている間しか動けません。同じ市内での引っ越しとはいえ、車で20~30分はかかります。荷物運びに使えるのは夫のSUVと私の軽自動車、2台だけ。荷室はそこまで広くなく、積み込める量にも限度があります。限られた時間と積載量の中ですべての荷物を運搬するには、いかに効率よく積み込むか考える必要がありました。
しかし引っ越し当日、そう考えている私をよそに、何の相談もなく夫はどんどん車に積み込み始めてしまったのです。結局、その場で運びやすいものから車に載せ、入らなくなれば移動して新居に運び入れて……と無計画に進めていましたが、やはり思ったように進みません。
挙句の果てに、車に積み込む予定だった自転車を夫が自ら乗って持っていくと言いだしたのです! 時間が限られているのに、なぜ車で運べる自転車をわざわざ乗って運ぼうとするのか、私には到底理解できません。「自転車は車に積めるんだから、他の荷物と併せて一緒に運んだほうが断然効率がいいよ!」と何度か制しましたが、夫のやる気モードは変わらずじまい……。諦めて、自転車で新居へ向かう夫を見送ったのでした。
最終的に実家の親も借り出して荷物を運ぶ羽目に…
その後の健闘むなしく、やはり夫が休みの間に引っ越し作業を終えることはできませんでした。結局、残りの荷物は仕事の調整ができる私がひとりで運ぶことに。とはいえ、保育園の送り迎えや自分の仕事にも時間が必要です。限られた時間で荷物を運ぶだけでなく、明け渡す家の掃除もしなければならず、どう考えても時間が足りません。最終手段として、急きょ実家の親を呼び出して手伝ってもらい、なんとか明け渡す家の掃除まで終わったのでした。
私たち家族の問題なので、引っ越しがスムーズにいかない原因が夫だけにあったとはいえません。しかし、実家の親にまで引っ越しを手伝ってもらったことに対して、夫は申し訳なさもない様子でした。
マイペースもここまでくると考えものです。それ以来、夫の非効率なやり方を指摘するようになったのですが、「効率を求め過ぎるとかえって非効率だよ!」と反論されてしまいます。たしかに、効率を求め過ぎてむしろ時間がかかってしまった経験が私にはあるので、言い返せません。このままではまた何か大きなフォローが必要になりかねないと危機感もあるため、効率的なやり方をシェアしてバランスが取れるように夫婦で協力していかなければいけないなと痛感しています。
まとめ
夫が指摘するように、私の効率重視な方法が必ずしも正解というわけではありません。しかし、今回の引っ越しのようにマイペースすぎてもうまくいかないときがあります。それぞれのやり方のバランスを見て、お互いのマイルールをアップデートしていく必要があるのでしょう。最近では夫にも少しずつ変化があり、冷蔵庫の残り物で夕飯を作ってくれるまでになりました。
夫婦それぞれの価値観があるため、思い思いのやり方で家庭がうまく回るのが一番いいのかもしれませんが、マイルールで相手に無理を押し付けるのも違うと思います。お互いのことを考えてバランスを取りながら夫婦で協力していかなくてはいけないなと感じた体験でした。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
イラスト/おみき
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著者:倉本 柊
マイペースで楽観的な夫とひょうきんで味のある娘、甘えん坊でうるさい黒猫の3人1匹家族。寝かしつけ後に夜な夜なお仕事するフリーランスママ。最近のストレス発散は100均で爆買い。