あさりの出汁がじ〜んわり
殻付きのあさりを酒蒸しにして、あさりの身と、あさりからとれる出汁、たっぷりの青ねぎを使って作る「あさりのだし巻き卵」です。
酒蒸しにしたあさりは、旨味がギュッと凝縮されていて、甘い卵とよくなじみます。
ちょっとひと手間ですが、ぜひ酒蒸しを作ってから、卵焼きに使いたいですね。
そしてなによりも、この旨味を存分に楽しむのは「出来たてをアツアツのうちに食べる」に尽きるんです。
お家ごはんの醍醐味を、ぜひお楽しみください。
土井善晴さん「あさりのだし巻き卵」の作り方
材料(12.5×16cmの卵焼き器で1枚分)
・卵(L)…3個
・あさり…200g
・青ねぎ(小口切り)…3本
・塩…適量
・酒…大さじ2
・しょうゆ…小さじ1
・サラダ油…適量
作り方①あさりを酒蒸しにする
バットにあさりを並べて、海水程度の塩水(※)をしっかり被る程度に加え、濡らした新聞紙やアルミホイルで蓋をして砂抜きをします。
※海水程度の塩水は、水カップ1に塩小さじ1(どちらも分量外)を溶かして作ります。あさりの量と使用する容器に応じて必要量を作ってください。
あさりは暗くすることで砂抜きが活発になります。
あさりから出た砂や水が、周りに飛び散るのを防ぐためにも、砂抜き中は容器を覆いましょう。
砂抜きを終えたら、流水で殻と殻を擦り合わせるように良く洗い、鍋に入れます。
酒を振りかけ、蓋をして、弱めの中火で約3分間蒸し煮にします。
貝が開いたら火からおろし、冷まして粗熱を取ります。
作り方②あさりの身と汁で出汁を作る
あさりの身を殻から外し、身と蒸し汁を計量カップに移します。
身と蒸し汁、水(分量外)が合わせてカップ1/2になるように、あさり出汁を作ります。
ボウルに卵を割り入れてほぐし、青ねぎとしょうゆを加えて混ぜます。
作り方③卵と合わせて焼く
卵液にあさり出汁を加えて混ぜたら、卵焼き器で焼きます。
卵焼き器にサラダ油をなじませたら、強火の中火で十分に熱し、卵液を数回に分けて入れて巻き重ねながら焼きましょう。
焼き終わったら、すぐに器に盛ります。
筆者は、使用した卵焼き器が小さいため、2個に分けて焼きました。
あさりも卵もふわっふわ!
焼いている途中から、あさり出汁のいい香りがふんわりとキッチンに広がります。
まるで高級料亭の厨房に迷い込んだかのよう。
この香りに包まれたら、あっつあつを早く食べたくなりますね。
ひと口食べると、じゅわぁ〜とあさりの出汁が、ふわふわの卵から溢れ出てきます。
「この美味しさに共感して欲しい!すぐにアツアツを家族にも食べて欲しい!」と思った筆者は、帰宅直後で玄関にいた家族の口に運んだほどです。
これまで食べたことのないだし巻き卵、あさりの出汁が絶品なんです!
卵のふわふわとあさりのふわふわは、どちらもクセになる食感で、それを包むあさり出汁のうまみが、たまらない一品。
あさりの酒蒸しから作るというひと手間は、忙しい日々の中ではどうしても省きがちですが、そのひと手間が何倍にもなって美味しさを作り上げています。
ぜひ省略せずに作ってみてください。
初夏だから楽しめる贅沢
ご飯のおかずにもってこいですが、ここは大人だけで、ひっそり晩酌で楽しみたい。そんな高級な香りが漂います。
あさりのふっくらやわらかい身を楽しめる初夏、夕暮れ時の贅沢な楽しみにいかがですか?