ワンオペ育児が生み出した食事スタイル
娘は新生児のときから、泣き声の大きい子でした。産婦人科の看護師長さんに「生まれたばかりなのに大きな声だね」と言われたほどです。私にとって初めての育児。大きな声で泣かれるとやはり焦ってしまい、「早く泣き止ませなきゃ」と思うことも多くありました。
はじめのうちは抱っこで泣きやませようとしていましたが、どうやら娘は抱っこがあまり好きではなかったようです。それよりもスイングラックという、ゆらゆら揺れるベビーラックが大好きでした。揺られていると安心するようなのです。泣き始めるとゆらゆらさせるのが日常となったわが家。
ただ、このスイングラックはお下がりで頂いた少し古い物で、電動ではありません。手動なのでいつも自分で揺らさなければなりませんでした。そのため、私の食事中に娘が泣き始めると……。
まずは自分の隣にスイングラックを置き、そこに娘を寝かせてシートベルトを装着します。そして手は食事をしながら足でやさしくスイングラックを揺らすのが当たり前となっていきました。
とてもお行儀が悪いことはわかっていましたが、私も食事をとらなければ頑張れません。夫が仕事に出かけている日中は、ワンオペ育児でした。他に見ている人もいないため、お行儀の悪いこのスタイルでの子育てが私の日常となったのです。
今思うとなかなかシュールな光景ですが、結果、娘は元気に育っているのでよかったです。頑張っていた当時の自分に、「よく頑張ったね」と言ってあげたいです。
※スイングラックを使用するときは、必ずシートベルトを装着するようにしましょう。
著者:やまね ゆき
2015年に出産。1児のママ。学生時代から預かりボランティアなどで子どもたちと関わる。現在は出産・育児体験などを執筆中。