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「え?」病院で息子に声をかけてくれた高齢女性。悪気のない素直な言葉に衝撃と恥ずかしさで絶句…!

長男が4歳の冬の出来事です。私は子どもの病院受診のときは、いつも面倒くさい気持ちから、マスクと眼鏡をかけてノーメイクになりがちです。その日は長男の咳が出始めたので、かかりつけ医の耳鼻科に受診に行きました。まさか病院でこんなに悲しくて恥ずかしい思いをするとは思ってもいませんでした……。

 

病院で話しかけてきた高齢女性

受付を済ませると、いつもはソワソワして落ち着かない長男が「今日はちゃんと座ってるよ」と宣言しました。そして長男は椅子に座って、私の隣で名前が呼ばれるのを待つことができたのです。子どもの成長に感動していると、隣から女性の声が「ちゃんと椅子に座って待てるのすごいね」と話しかけてくれたのです。

 

隣に座っていた80代ぐらいの高齢女性はとてもニコニコしながら、話しかけてくださいました。「ありがとうございます! 」なかなか他人から子どもの行動を褒めてもらう機会もないので、私はとてもうれしくなりました。

 

ここまでは良かったのですが、次の女性の言葉に私は絶句してしまったのです……。

 

誰のことを言ってますか?

女性はさらに続けました。「こんな小さいのにとってもえらいお孫さんですね」と。

 

お孫さん……?誰が誰の孫……?もしかして私の孫……?

 

なんと女性は、私のことを長男の祖母だと思って話しかけてくれていたのです。

 

「あ、ありがとうございます。伝えておきますね」と答えてしまった私。咄嗟に「違います。私は母親です」と否定することができず、誰に伝えるかも言わずに曖昧な笑みを浮かべてごまかしました。女性は本当に子どもを褒めてくれているので、怒るというより、そんなに自分が老けて見えたのかとショックが大きかったのです。

 

 

チラリと受付を見ると、スタッフの方に気まずそうに目をそらされました。私と女性のやりとりを見られていたのです。顔から火が出そうなまま、会計も済ませて急いで帰宅したのは言うまでもありません。ちなみに帰宅した夫に話すと大爆笑されました。

 

 

女性のやさしさあふれた誉め言葉でしたが、全力で喜べない赤っ恥体験になってしまったので、それからは見た目にも気をつかうようになりました。

 


著者:秋本かなこ

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