何があったの?
ある日、傘を持って行ったはずの長男が学校からびしょ濡れで帰宅しました。「傘は?」と聞くと、「同じクラスのMちゃんに奪われた」と言います。ビックリした私はすぐさまMちゃんママに電話しました。
Mちゃんママとは会えばあいさつする程度の関係です。すると「Mは貸してもらったって言っていたわよ。あとでお礼に行く予定だったんだ〜」とのこと。息子に小声で再度確認すると、やはりMちゃんが奪ったと言います。
私は「息子は奪われたって言っているよ。もう一度聞いてみてくれないかな」と伝えますが、Mちゃんママからはボソッと「しつこいな……」と不機嫌そうな返事が聞こえてきて……。私はその反応にビックリし、「息子はびしょ濡れで帰ってきているんだよ? 真面目に対応ほしい」と強めに言い返しました。すると「はぁ……。わかったよ、もう一度聞いてみる」と言われ、一旦電話が切れました。
数分後、Mちゃんママから電話がかかってきました。「Mに聞いたら、息子くんから奪ったって言っていたわ。けれど、息子くんもダメって言えばよかったんじゃない? きちんと嫌なことは嫌って言えるような子に育てないと、将来苦労するわよ」と逆ギレのようなことを言ってきたのです! まず謝ることが先なのでは? と私はモヤモヤしてしまいました。言い返したい気持ちを抑えて「次からMちゃんに傘を奪わないよう伝えておいて」とだけ言い、電話を切りました。
翌日、Mちゃんから息子へ「濡れて帰るとお母さんに怒られるから奪っちゃったの……。ごめんなさい」と謝罪はあったようですが、Mちゃんママからはありませんでした。
今回のMちゃんのように、親へ嘘をつかないといけないことにならないよう気をつけなければと実感。息子とたくさん会話することを意識し、なんでも正直に言える親子関係を築きながら、育児していこうと改めて思った出来事です。
著者:谷ふみ/女性・主婦。中学校1年生と小学校4年生、5歳の3人の男の子を育てるママ。仕事に家事、育児に追われる毎日。子ども達が寝静まったあと、ひとりでドラマや映画を見るのが楽しみのひとつ。
イラスト:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています