そんなはるのさんにとって、唯一とも言えるご近所の知り合いが、小学生のお兄ちゃん。
ひーくんの保育園の帰り道とお兄ちゃんの帰り道が一緒だったことから、自然と会話をするようになったのです。
少年のお母さんもワーママで…
「かわいそうじゃないよ。偉いよ!」——。
お兄ちゃんに伝えた言葉が正しかったのかどうか、自信を持てずにいたはるのさん。
しかし、はるのさんのことを“お友だち”と表現するお兄ちゃんの爽やかな笑顔に抱えていたモヤモヤが晴れ、自分の息子が小学生になったときにも、同じように「偉いね」と伝えようと心に決めたのでした。
はるのさんのマンガに登場した“小1の壁”というフレーズ。これは子どもが小学校に通い始めたのをきっかけに、保育園に預けていたときには可能だった育児と仕事の両立が難しくなることを指す言葉。保育園や幼稚園とは環境がガラリと変わることから、子ども自身が学校になじめず、行きしぶりなどを起こすことも“小1の壁”と呼ばれるようです。
小学生のお兄ちゃんもクラスメイトから「かわいそう」と言われ、戸惑ったことでしょう。しかし、かわいそうではなく、「偉い!」。自分のお母さんと同様に働くママであるはるのさんの言葉に、励まされたに違いありません。