女子高生が作っていた小さな社会
高校生ともなると、ある程度は大人には近づいてきたものの、成長期であるゆえにまだ体は未熟な状態。生理周期が安定していないクラスメイトも多く、私たちは急に訪れる生理におびえながら過ごしていました。
時には、ポーチの中にナプキンが1枚も入っていないことも。そんなときは、男子に聞こえないようにしながら、女子のクラスメイトにこっそりと耳打ちするのです。「例のアレ……ある?」と。そして、普段は使っていない友人愛用の慣れないナプキンを受け取り、トイレに駆け込みます。自席に戻ってきたら「このナプキン、ちょっと大きめだね。ありがとう。助かった」などとちょっとした感想を言いながら、ナプキンのお礼としてアメを1個手渡します。そんなやりとりが、私たちの恒例となっていました。
高校生だったあのころは、主語がなくても「アレ」だけで意思疎通ができた私たち。ふしぎと、あまり仲のよくないクラスメイトやヤンキーみたいな女の子でも、「アレ持ってる?」という会話のみで、ナプキンとアメ(小分けのお菓子や、まれにポッキー)の物々交換ができたのです。
今の私は、カレンダーでほぼ正確に生理周期を把握することができます。しかし、カレンダーを見て「そろそろ生理だな」と考えるとき、生理不順でも仲間のおかげでなんとなく安心できた、若かりし小さな社会をふと思い出すのです。(ほのはは さん)
まとめ
きっと今も昔も変わらず、女子生徒たちは生理になったら「アレ(ナプキン)持ってる?」という会話を学校で繰り広げているのでしょう。みなさんにも、今思い出すと懐かしく思うような、学生時代の生理にまつわるエピソードはありますか?
イラスト/はせがわじゅん
監修/助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
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