体調を崩した夫
営業の仕事をしていた夫は、あるとき、課長に昇進したためマネジメント側になりました。部下のマネジメントという慣れない仕事に加えて、一般社員がする仕事も担っていたために業務量が増えて残業も続き、次第に体調を崩すように。
心配になった私は、夫と一緒にかかりつけの病院に行くと心療内科をすすめられたので、そこで受診をしたところ、うつの初期症状と診断されました。このまま働き続けるとうつの症状が悪化し、働くことが難しくなるかもしれないとも言われたため、夫婦で話し合った結果、夫は退職することに。
夫から言われたこと
それから徐々に元気を取り戻してきた夫は、昔から好きだったワインを楽しみたいと、ワイン会に行ったり、講習会に参加したりするように。そしてある日、夫から「本格的にワインの勉強をして、ワイン業界で仕事をしたい」「うつ症状も治まってきたし、今後は自分の興味のあることにチャレンジしてみたいんだ」と言われました。
私的にはお金のことも考え、また会社勤めをしてほしいと考えていましたが、「夫の人生だし好きに過ごしてもらいたいな」とも思ったので夫の夢を応援することに。ただ、お金に余裕があるわけではないので、パート勤めをしながらワインの勉強をしてもらう約束をしました。
現実は…
しかし、パートを始めた夫は、「朝早くて眠いから」「仕事で疲れたから」などと理由をつけて、ワインの勉強はせずゲームばかりするようになったのです。夫の夢のために、家計の収入面は私が支えようと仕事を掛け持ちして頑張っていたため、ゲームをしている夫の姿を見て、ついに我慢の限界に。
溜まっていた不満をぶつけると、夫と大喧嘩になりました。けれど、夫自身もパート勤めで申し訳ないと思っていたり、パートの慣れない仕事に疲れてなかなか勉強ができる状態にならないと悩んでいたようです。
夫の本音を知り、申し訳なさそうな姿を見ると、少し責め過ぎてしまったかなという気持ちに……。自分の余裕の無さを反省し、改めて夫と今後どうしていくかについて話し合いました。
私が体調不良で仕事ができなくなったときは、金銭面はもちろんのこと、夫は家事なども文句を言わずに引き受けてくれ、自治会やPTAの参加も仕事を早退して当たり前のようにこなしてくれていました。そのことを思い出した私は、今度は私が夫を支える番だと思い、全力で背中を押してあげることに。現在の夫は、無理をしない範囲でパート勤めをしながら、ワインの勉強に励んでいます。
著者/しいの恵
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