忘れられない上司の言葉
「仕事に行ってもいいけれどなるべく安静にすること。立ち仕事や力仕事は控えてください」と医師。さっそく上司に話しました。しかし、あまり理解を得られず、「少しくらいなら大丈夫でしょ」と軽い感じで言われてしまったのです。そして特にこれまで通りの仕事を頑張ってとのこと。
上司にとっては、私の赤ちゃんよりも仕事の方が大事なのだと感じてしまい、切迫流産の診断に対して焦っていた私にとってはとてもショックな言葉でした。
結果的には同僚たちが「赤ちゃんを優先してね」と言ってくれて、私の代わりに力仕事などをしてくれたので、周囲のサポートを受けながら乗り切ることができました。そして、無事出産。助けてくれた同僚や周りの方に感謝の気持ちでいっぱいです。その反面、上司に対しては失望の気持ちがぬぐえず……、異動願いを出しました。
働く女性が増え、男性への育休などの整備も整ってきているこのご時世ではありますが、まだまだ妊婦や働く女性に対して理解をしていない上司もいることを痛感した出来事でした。今回、周囲がサポートしてくれたので事なきを得ましたが、もし今後2人目を妊娠することがあれば、医師に「連絡カード」(※)を書いてもらって職場に提出しようと考えています。
※仕事を持つ妊産婦が、かかりつけの医師などから通勤の緩和、休憩時間、勤務時間などについて指導を受けた際に、その指導内容を事業主に的確に伝えられるようにするための「母性健康管理指導事項連絡カード」のこと。カードの提出があった場合は事業主は記載内容に応じた適切な措置を講じる必要があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:佐藤かな
9歳と7歳の姉妹の母。趣味はカラオケ、散歩。現在はパート勤務中。