「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。ママさんたちのリアルな悩みに、助産師さんはどのように答えてくれているのでしょうか。
Q. ウォーキングは本当に陣痛促進につながるのでしょうか?
「出産予定日の目前になったら1日3時間ウォーキング」と言われましたが、ウォーキングなどの運動が陣痛につながる根拠はあるんでしょうか? もしあるなら、その論文等のタイトルを教えてほしいです。もし論文等がない場合は、助産師さんや産婦人科医さんの経験に基づいておっしゃっているのでしょうか?
宮川めぐみ助産師からの回答
解剖生理学的に言われていることではありますが、論文があるかどうかは分かりません。申し訳ありません。ただ、動いたときのおなかの張り具合など、ご自身で体感できる感覚というのは何よりも説得力があると思います。
おなかが張るということは子宮が収縮しているということで、そこから子宮口がやわらかくなり、熟化が進みます。子宮口がやわらかくなるとお産がいくらか楽になりますし、陣痛のスイッチが入るきっかけになり得るということがこれまでの経験から多く見られたので、医師や助産師は予定日前のウォーキングをおすすめしています。
医師や助産師がウォーキングをすすめる根拠は?
調べてみたところ、エビデンスレベルの高い研究論文はないようです。ただ、論文はなくても医師や助産師のこれまでの経験値から指導することは多々あり、その積み重ねがデータを増やし、研究につながっています。
ここで言う経験とは、宮川助産師が上記で答えてくれているようなことです。加えて、妊娠中の運動はリラックス効果がありますし、出産に向けて体力をつけるという意味も含めておすすめされるのでしょう。
しかし、だからといって闇雲に過度な運動をするのはよくありません。どんな運動をするべきか、どのくらいの時間してもいいかは、そのときの週数や体調、子宮の具合によって変わってきますので、必ず医師に相談してからおこなってくださいね。
妊娠中でもOKな運動の種類
妊娠中の運動として取り入れることが多いのが、ヨガやストレッチなどのリラックス効果の高いものです。ヨガはおなかへの負担がかかりにくい、マタニティ専用プログラムを利用したほうがいいでしょう。
産院によっても異なりますが、マタニティヨガはいわゆる安定期ごろから参加できるところが多くなっています。出産直前まで続けることができますから、無理のない程度に参加してみるのもおすすめ。ヨガなら座りながらできる動きが多いので、運動が苦手なママでもリラックスしながらおこなえますよ。
また、ゆっくりと歩くウォーキングは自分のペースで運動が取り入れられます。お買い物のついでに少し遠回りしてみるなど、気軽に実践している妊婦さんも多いようです。晴れた日の公園で、深呼吸をしながらウォーキングすれば、気分もスッキリしそうですね。
妊娠中はNGな運動の種類
妊娠中にやってはいけない運動は、激しいものやおなかに負担がかかるもの、転倒の恐れのあるものです。サイクリングやジョギングなどを健康のために続けている女性も多いと思いますが、やはりこれらは転倒や振動による危険性が。妊娠経過に問題がなく、医師の許可が得られる場合のみ、取り組むようにしましょう。
妊娠前から本格的なスポーツをしていた方も、妊娠中は競技性のあるものは避けましょう。ふだんからやっていた軽い運動でも、おなかの張り具合を見ながら強度を調節する必要があります。ジャンプしたり勢いよく走ったりと、息が切れるような運動は厳禁です。
※引用元: ニュース(ママネタ)「 出産のための、OKエクササイズとNGエクササイズ」
たとえば体重が増えすぎてしまった方は、妊娠高血圧症候群を防ぐためにも運動は不可欠ですし、予定日間近で子宮口の開きがすすんでいない場合も運動は効果的です。切迫流産のおそれがある場合などを除いては、安定期以降ある程度のエクササイズが推奨されていますので、重いおなかを抱えて大変だと思いますが、無理のない範囲でぜひチャレンジしてみてくださいね。
※参照元:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー
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