初めての生理はわからないことばかり
小学6年生のときに初潮を迎えた私ですが、生理は未知の体験で、
「どのくらいの頻度でナプキンを取り替えればいいの?」
「ちょうどいい大きさのナプキンがわからない」
「トイレに時間がかかりすぎる」
と、わからないことだらけでした。
小学4年生から保健体育の授業で生理について習うことは度々あったのですが、学校では生理期間や、ナプキンの着け方を教えてくれた程度で……ナプキンを取り替える頻度など、詳しいところまでは教えてくれませんでした。何もかも自分で経験してみないとわからなかったのです。
生理中であるとバレたくない!
思春期真っ只中の同級生たちはみな、生理は恥ずかしいものと思っていて、「生理中であるとバレずにトイレに行くこと」に必死でした。人の目を盗んでかばんの中に入れておいたナプキンをこそっと手に取り、休み時間を告げるチャイムと共にトイレまで猛ダッシュ。みんなが同じ行動を取るため、授業終わりの女子トイレはいつも混んでいて、列に並んでナプキンを交換するのに結構な時間がかかった記憶があります。
そんなことが続いたある日、ナプキンが吸水量をオーバーして、私は椅子に敷いていた私物の座布団を汚してしまいました。
幸いにもズボンは紺色の体育着だったため、汚れはあまり目立たずに済みましたが、今考えるとかなり汚れていたと思います。「やばい。でも、どうすればいいのかわからない」。当時の私はとても焦りました。
後ろの席の同級生に指摘され…
座布団だけでなく下着やズボンも経血で汚れてしまったのですが、多くの生徒が通る廊下の水道でズボンや座布団を洗うなんて、とても恥ずかしくてできず……。結局、私はそのまま授業を受け続けました。起立するたびに汚れが見えて恥ずかしいけれど、何もできない。そんな状況が続きました。
すると、何度目かに起立したときに後ろの席の友だちから「おしりのところ……やばいことになってるよ!」と指摘されてしまったのです。その友だちはすでに初潮を迎えていたので、生理に対する理解もあったと思います。しかし、汚れてしまったズボンや座布団を見られた私は顔から火が出るほど恥ずかしく……声をかけてくれた子に対してろくに返事もできず、半分無視のような形でやり過ごしてしまいました。
今では何の恥じらいもなくナプキン交換ができていますが、小学生時代はナプキンを手にトイレに行くのがタブーのようになっていて、私も含めてみんなが生理であることを必死になって隠していました。そんな空気の中で同級生から「おしりのところ汚れてるよ?」と言われたときは、本当に恥ずかしくてたまらなかったです。しかし、生理はまったく恥ずかしいことではありません。もし当時の私に出会えるのならば、「生理は恥ずかしくないよ」と声をかけてあげたいです。
著者:遠藤 実果/女性・主婦
イラスト:ののぱ
監修:助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダー、ムーンカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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