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父の会社を助けるために政略結婚をした私→「結婚は終わりだ」と父。すると夫がいきなり…

私の父は会社を経営しています。しかし最近うまくいっていない様子……。私は学費を稼ぐために早朝から深夜までアルバイトに明け暮れていました。学校に通いながら家事も担当していたので、毎日ヘトヘトでした。

将来を悲観した私は、ある日通りがかりに占いを見つけ、将来を占ってもらうことに。すると占い師は「お父さんの言うことを聞けばすべてうまくいく」と言うのです。一体どういうことでしょうか。

 

父のために政略結婚

あるとき、父が政略結婚の話を持ってきました。相手は、取引先の御曹司。年は私より一回りも上です。

 

政略結婚なんてありえないと思っていましたが、ふと頭をよぎったのが占い師の言葉。父の提案に従い、一度会ってみることにしました。

 

しかし私は世間知らずの学生で、社長夫人になれるような器ではありません。会ってもきっと断られると思っていたのですが、なぜかビジネス婚は成立。互いに親の顔を立てるだけの結婚をすることになりました。

 

割り切った関係なら、案外結婚生活も面倒ではないのかもしれないと考えた私たち。占い師の言うように、案外これが私の人生にとってベストなのかもしれません。

 

ビジネス婚がいつしか…

私たちの結婚は愛のないものでしたが、お金の心配がなくなった私はアルバイトを辞められ、大学生らしい生活を過ごすことができました。卒業後も好きな仕事をしていいと言われています。

 

しかも、夫は料理じょうずで家事もできます。おいしい食事を毎食きちんと用意してくれ、片付けまでしてくれるので本当にラクになりました。

 

私の将来の悩みにも親身になってくれ、いつも感謝の気持ちを欠くことのない夫と暮らして、自然と私の気持ちは夫に向くように……。今では、彼のために何かをすることで幸せを感じるようになりました。

 

最初はあんなにも気乗りしなかった結婚でしたが、占い師が言っていた「すべてうまくいく」は本当でした。夫の気持ちは結婚当初から変わっていないと思いますが、私は幸せだったのです。

 

離婚しないといけないの!?

結婚して半年が過ぎたころ、突然父がものすごい剣幕でわが家にやってきました。結婚と引き換えに、父は義父から大口の契約を取り付けていたのですが、それが破棄されたと言うのです。

 

義父もやってきて、ものすごいののしり合いを始めました。慌てて帰ってきた夫は、状況を見守っています。

 

そもそも父の怠惰な仕事ぶりが契約破棄へとつながったらしいのですが、父はそれを棚に上げて私を取り返そうとしました。父は婚姻関係を続行させるならお金を払えと言い、義父はさっさと離婚して出ていかせろと言い、もうめちゃくちゃです。

 

最終的に、父は私の手を無理やり引っぱり、出ていこうとしました。政略結婚から始まった夫婦でしたが、いざ別れなければならないのかと思うと悲しくて仕方がありません。

 

私がためらっていると、夫は私の手をひきました。「離婚はしない」とキッパリ言う夫。あっさり離婚になると思っていたので意外でした。夫も私と同じく、いつしか私に愛情を持つようになっていたのです。

ビジネス婚の行方

しかし、父も義父も許しません。もはや引っ込みがつかないだけかもしれませんが……。

 

私たちの気持ちを1ミリも尊重してくれない父たちですが、私たちも譲れません。そこで私が思い出したのが、あのときの占い師です。結論を出すのは少し待ってほしいと伝え、アドバイスをもらうために、占い師の元に向かいました。

 

私たちが逃げるのではないかと心配した父たちは、私についてくると言って聞きません。渋々4人で占い師を囲むことになりました。

 

占い師は「私たち夫婦の未来にかげりが見える」と怪訝な顔。夫が騙されて借金を抱え、その影響は義父や父にまで及ぶと言いました。聞き終わるや否や、父はもう私たちには関わらないと言い残し、帰っていきました。

 

義父も「勘弁してくれ」とひと言。これはもう私たちのことは放っておいてくれると言うことでしょうか。父たちが去ったのを見計らい、占い師さんはニヤリ。どうやらすべてお見通しだったようで、私たちのために一芝居打ってくれたのでした。

 

占い師さんは「すべてうまくいく」と私たちを祝福してくれました。その言葉を聞いて、とても安心できたのでした。

 

その後父の会社は倒産。今は行方知れずとなっています。夫は今回の一件で義父との関係を見直すことにしたそう。親子の縁を切って、家業の仕事も辞めました。私たち2人は、再出発のときを迎えたのでした。

 

 

人生に絶対はありませんが、どんな未来がやってこようとも揺らがない、そんな地盤作りはいつでもできます。自分の信念を持って、行動していきたいものです。

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