勝手にママ友会を設定
ある日、仲良しのママ友と幼稚園の前で立ち話をしていると……。例のボスママがこれ見よがしに取り巻きを引き連れて話しかけてきたのです。
「今度、ママ友会をしましょ♪ 場所は駅前の高級フレンチね。私、あの店のお得意様だから、お友だちは皆さん優遇してもらえるのよ」と鼻高々。私も一緒にいたママ友も断ろうとしたのですが、聞く耳持たずです。「何カ月も予約が取れない高級店に口を利いてあげるんだから感謝しなさい!」と言い残して立ち去ってしまいました。
「あの人と一緒に食事なんて、罰ゲームか悪夢だよ……」。私たちは大きなため息をつきました。
数週間後、予約が取れたと得意げに言いふらしていたボスママ。子ども同士の付き合いもあるので、気が乗らないながらも私たちはママ友会に出席することにしました。もちろん、何も武装せずに出向くわけではありません。私にはとある秘策があったのです。
レストランにて
当日、仲良しのママ友と一緒に約束のフレンチへ向かった私。店内に入ると、ボスママは取り巻きたちと入り口近くのテーブルに陣取っていました。そして私たちの姿を見るなり、大声を挙げたのです。
「あら2人とも、本当に来たのね? 実は今日は、私のお友だちの分だけ予約したの。だから残念、あなたたちの席はないわ♪ 勝手に友だち面してのこのこ来るなんて、恥ずかしい~」
周囲からドン引きの目で見られているのにも気が付かず、ボスママは私たちを小ばかにし続けました。そこで私は笑顔で答えたのです。
「大丈夫です。私も席を予約しているので。今日はあなた方のために来たわけではありません」
「はぁ? 何それ、負け惜しみ?」
そこへタイミング良く、私の夫がスマートなギャルソン姿でさわやかに登場しました。
実はこの店…..
「オーナーがあちらでお待ちです」「え、お祖父ちゃんもう来ているの?」「あの奥の席にね」
実は、このフレンチレストランのオーナーは私の祖父。わざわざ今日来てくれるようお願いしておいたのです。目が点の彼女に、夫がとっておきの営業スマイルで話を始めました。
「幼稚園では妻と娘がお世話になっています。また、いつも当店をご愛顧くださり、ありがとうございます。毎回ご一緒の男性が変わるので、私どもは失礼のないよう誠心誠意サービスしておりますが、至らぬ点がございましたら何なりと……」
「何の話!? あんた、ただのウェイターが偉そうに……!」と金切り声を挙げたボスママに、それまで黙って奥の席にいた祖父が、ついに鶴の一声を発しました。
「他のお客様の迷惑です。いくら孫の知り合いでも、マナーを知らない方はお帰りを」
こうして、うちのレストランから出禁をくらったボスママは、取り巻きたちからも白い目で見られるように。その後、実は彼女がホスト遊びにハマっていたという事実も判明し、離婚話まで出ているのだとか。幼稚園の送り迎えですれ違ってもすっかり萎縮した彼女は、これまでの言動がウソのようにおとなしくなったのでした。
一方の私は、仲良しのママ友と一緒に、今日もおしゃべりに花を咲かせています。
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まるでドラマにでも出てきそうな、高飛車で非常識なボスママ。仲間外れにして嘲笑しようとするなんて大人げないですね。鼻を明かすことができ、スッキリしたのではないでしょうか。
※専業主婦→兼業主婦(8/19修正)
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