結婚式で気掛かりなこと…
家を出てから7年の時が過ぎ、夫と出会った私はついに新たな家族を持つことになりました。夫には母や姉と絶縁していることを伝えてあり、理解もしてくれています。
しかし身内だけとはいえ結婚式の席で、私側のゲストテーブルがスカスカなことは少し気になります。もちろん母や姉を呼ぶことは考えていませんが……。
本当なら家族に祝福される日である結婚式。私には祝ってくれる身内がいないのだと思うと、淋しい気持ちは否めません。
そんな気持ちを抱きつつも、結婚式当日がやってきました。
式はつつがなく進んでいたはずが、披露宴の途中で夫からサプライズが! なんと、家を出て以来ずっと会っていなかった母と姉が会場に登場したのです。
夫のサプライズ!その真相は…
“感動の再会”を演じなければならないのかと、愕然とした私。どうやら母と姉はそのつもりで来ていたようです。
しかし夫はマイクを握り、2人を呼んだ理由は感動の再会ではなく、ハッキリさせたいことがあるからだと、予想外のスピーチを始めました。
今後、私の家族は夫だけ。かわいい妻を困らせる者には、どんな手を使ってでも制裁する、全力で守る、と母と姉に向けて話す夫。思いがけないサプライズ……私は言葉に詰まり、何も言えませんでした。
結婚式まで私には黙っていてくれたようですが、母と姉は私の結婚をどこからともなく聞きつけ、夫にお金の無心に来ていたそう。もちろん断っていましたが、私の前に姿を現すのも時間の問題と思って、今回のサプライズを計画したのだそうです。
私の幸せが許せないのか、母と姉は不満げな顔……。夫はトドメをさすために、私にしてきた数々の仕打ちを披露し、どれだけ苦しめてきたか知っておいていただきたいと訴えかけました。
毒親との決別
サプライズはこれだけではありません。夫は「2人を訴える」と高らかに宣言しました。
真っ赤な顔をしてプルプル怒りと恥ずかしさに震えていた2人は、突如真っ青に。
夫の会社に押しかけて借金の肩代わりを要求したり、私の家を調べるためにストーカー行為をしたり郵便受けを荒らして封書を盗んだり……夫は母と姉の行動をすべて調べ上げていました。
母と姉は逃げるように式場を後にしました。本当に訴えたのかは、私にはわかりません。夫は、もう2人には関わりたくないという私の気持ちを尊重してくれるので、話題に出すこともありません。今は夫のおかげで、母や姉に邪魔されることなく、毎日穏やかな日々を送っています。
夫には本当に驚かせられましたが、改めて彼のたくましさに惚れ直しました。今度こそ本当に、二度と2人に会うことはないでしょう。
親族と縁を切るのは、簡単なことではありません。しかし断固たる決断があったからこそ、手に入れた幸せ……過去を断ち切る勇気の重要性を改めて感じさせられますね。