「冷凍したひとくちゼリー」は保冷剤代わりになる?
保冷剤代わりに、冷凍したひとくちゼリーを入れている人は多いですよね。
デザートとしても楽しめるこの方法、本当に効果があるのか気になりませんか?
朝8時に家を出て12時にお弁当を食べる場合、4時間冷たさを保つには、約150gの保冷剤が必要だと言われています。
一方、ひとくちゼリーは1個あたり約20~25g。単純計算でも6個以上入れないと同じ効果が期待できません。
食中毒のリスクが高まる夏場は1~2個だと保冷効果が弱いので、保冷剤と保冷バッグを併用するのがおすすめ。150g以上の大きめのゼリーなら、ひとつで代用できますよ。
ちなみに、冷凍したひとくちゼリーをお弁当箱の中に入れる際は、溶けたときに容器の表面にできる「結露」に注意が必要です。
水分が多いと菌が増えやすくなるので、他のおかずに水滴が付かないようにカップを使うと良いでしょう。
冷たさ長持ち!保冷効果を高める方法
せっかく保冷剤や冷凍ゼリーを使っても、すぐに溶けてしまったら意味がありませんよね。
ここからは、保冷効果を高める方法を見ていきましょう。
おかずやご飯は冷ましてからフタをしよう
食中毒対策の基本は「十分な加熱」です。しかし、アツアツに温めてそのままフタを閉めるのは危険!
温かい状態で持ち歩くと保冷剤や冷凍ゼリーがすぐに溶けて、保冷効果が弱まってしまうんです。
さらに、お弁当箱の中に蒸気がこもって菌が繁殖しやすくなるので、しっかり冷ましてからフタしましょう。
冷凍ゼリー・保冷剤はお弁当箱の上に
保冷剤や冷凍ゼリーは「お弁当箱の上」に置くのが効果的。
というのも、冷たい空気は上から下に流れていくので、上に置くと効率良く全体を冷やせるんです。
実際に、保冷剤の場所によって菌の増え方がどう変わるかを調べた実験では、上に置いた方が菌の増殖が抑えられていました。
持ち運ぶときは、ズレないようにゴムバンドで挟むと良いですよ。
保冷バッグの重ね使いが効果的!
保冷効果をより高めたいときにおすすめなのが、最近Xでバズっていた「保冷バッグの重ね使い」。
保冷バッグは、中が密閉されて冷たい空気が外に逃げない構造になっています。
保冷バッグを重ねて密閉空間を何個も作ることで空気が動きにくくなり、保冷効果が高まると言われているんです。
少しかさばってしまいますが、カバンに余裕がある方はぜひお試しあれ!
「冷凍の作り置きおかず」をそのまま詰めていい?
休日にまとめて作ったおかずを、凍ったままお弁当箱に詰めていませんか?
「保冷剤代わりになりそうだし、食べるころには溶けててちょうど良い」と思われがちですが、菌を増やしてしまう危険な行為なんです。
家庭用の冷凍庫は、凍るまでに時間がかかるため食品の細胞が壊れやすく、溶けたときに水分がたくさん出てしまいます。
その水分によって菌が繁殖し、食中毒のリスクが高まる可能性も……。冷凍した作り置きおかずは、必ず加熱してからお弁当に入れましょう。
「市販の冷凍食品(自然解凍可)」を入れるのはアリ?
作り置きおかずを詰めるのは危険ですが、自然解凍可能な市販の冷凍食品を入れるのはOK!
凍ったまま入れられる商品は厳しい基準が定められていて、それをクリアしないと販売できない決まりになっています。
温める時間や冷ます時間を短縮できるので、毎朝のお弁当作りが楽になりますよ。
「自然解凍可能」と記載されていないものは、パッケージ通りに温めてくださいね。
しっかり冷やして食中毒予防!
お弁当の食中毒を防ぐためには、保冷剤や保冷バッグ、冷凍食品などをうまく組み合わせることが大切。使い方や置く場所をちょっと工夫するだけで、菌の増殖を抑えられますよ。