初めての子育てがスタート
友人は夫のことが大好きで、「すぐにでも子どもが欲しい!」と言っていましたが、なかなか子どもができないことが悩みでした。しかし、妊活を続けて4年目の35歳のとき、友人はめでたく妊娠。初めての出産だったこともあり、臨月に入ると家から離れた実家へ里帰りします。
そして、無事に女の子を出産。わが子の誕生を友人はとても喜んでいました。その後、しばらく実家で母親のサポートのもと子育てをし、1カ月健診が終わった数日後に、夫と住んでいるアパートに帰ります。
家族3人になり新たな生活が楽しみな友人は、とても張り切っていました。その半面、子どものおむつ替えにアタフタしたり、なぜ泣いているのかわからなかったりなど、育児がうまくできないことに悩む日々が続き、自分がこれから子どもの面倒をちゃんと見られるのか不安を抱いていたのです。
友人の夫は、わが子をかわいがってはいるものの、おむつ替えや育児用ミルクを作ることなど育児に積極的ではありませんでした。友人は、夫にもっと育児に対して協力的になってほしいと思ってはいましたが、大好きな夫に嫌な顔はされたくない、仕事で疲れているだろうからゆっくり休んで欲しいと思い、伝えられずにいたのです。
大好きだった夫への不満が募る
ある日、久しぶりに会った友人は疲れ切っているようでした。友人は、子どもが2時間おきに起きるため睡眠不足な上に、ほぼワンオペで友人が育児をしていて疲れが取れないとのこと。「旦那さんは手伝ってくれないの?」と尋ねると、友人は「全然手伝ってくれないの。でも、そうさせているのは自分なのだけど……」と言います。
続けて「最近、夫の行動一つひとつに腹が立つんだよね」と、夫のことが大好きで毎日のように夫にキスをしていると話していた友人からは想像できない言葉がでてきたのです。
「子どもが生まれる前は、いろいろなことにチャレンジしたり、趣味を大事にしたりする夫に魅力を感じていたけど、子どもができたらそこが魅力だと感じなくなった」と、ぼそり。詳しく聞いてみると、友人の夫は釣りが趣味で、子どもが生まれてからも変わらず釣りに行こうとしていました。
四六時中子どもと一緒に過ごす友人は、ひとりの時間が欲しくても今はできないことを理解していましたが、夫は「最近、全然釣りに行けてないなぁ〜。早く釣りに行きたいなぁ」とぼやいたとのこと。それを聞いた友人は、夫は仕事で疲れているからと、育児を手伝ってもらうのを遠慮していたことがバカらしく思えてきたのだそうです。
友人の夫も不満が爆発!
友人はその後も夫に不満を告げることはしませんでした。しかし、夫のものだけ洗濯しなくなったり、必要最低限のコミュニケーションしか取らなくなったり、夫に対して冷たく接するようになりました。
友人の態度が急変して1カ月ほどたったころ、夫はイライラしながら「もう我慢できない! その態度はなんなの!?」と言ってきたのです。もっと子育てに協力的になってほしいという不満を抱えていることに気付かない夫に対して、友人は怒りよりもあきれてしまったのだそう。
そして友人は、「我慢できないって思うなら離婚しましょう」と伝えます。夫は、自分のことが大好きと言っていた妻から離婚を告げられるとは思っていなかったようで、「離婚!! そこまでしなくても……。何が問題なのか教えてほしい!」と焦ったそう。
友人は初めて、育児を手伝ってくれない夫への不満を伝えることにしました。それを聞いた友人の夫は、「自分は子どもができたのに、自分のことを優先していたんだと思う。すまない」と反省した様子。そして、育児にも積極的に参加してくれるように。
それから友人は、不満だけではなく、やってほしいことや手伝ってほしいことはすぐに伝えるようになりました。今では「大好きな夫」ではなくなったようですが、「子どもを育てるよきパートナー」として、大切な娘とともに、家族3人平和に暮らしているようです。
まとめ
夫のことが大好きだったがゆえに仕事で疲れている夫を気づかい、育児を手伝ってほしい、趣味を控えてほしいと言えなかった友人。もっと早く友人が育児に協力してほしいと夫に伝えていたら、夫への気持ちが変わることはなかったかもしれません。
子どもができると、夫婦ともに変わらなければいけないことは多々あります。私も不満を積もらせて爆発してしまう前に夫にきちんと伝え、2人で解決に導いていけるようにしたいと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:岡 世里奈/30代ママ。美容師として10年近く働いた経歴を持つ、2022年生まれの小麦アレルギーの息子を持つ。趣味は手帳を書くことで、自分時間の癒やしとなっている。
イラスト/おんたま
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年7月)
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