実は、私に贈ってくれた婚約指輪も義母から借金をして買ったもの。借金をしてまで高額な指輪を用意してくれたと後から知り、とても驚きました。そのお金も、夫はいまだに返済していない様子。私がずっと義母の介護をしてきたことを考えると、借金を返したのも同然だと夫は言いますが……。私が介護をしている理由は、 義母がやさしくて素敵な人だから。夫が借りたお金の返済とは別の話です。
結婚以来、私と義母は一緒に密な時間を過ごしてきました。夫が頼りなく、私の大変さを1番わかってくれるのは義母で、本当に仲良くなりました。義母は体が多少不自由なだけで、頭ははっきりしていますし、できるだけ自分でやろうとしてくれます。そのため介護をしているとはいえ、私は在宅で仕事もできる状態です。
夫はようやく介護から解放されてうれしいだろうと言いますが、私はそれより義母と離れることをとても寂しく思っています。
夫が裏切りを自供
義母の施設への入所が迫ったころ、夫は私に黙ってクレジットカードで大金をキャッシング。返済に苦労することは目に見えているので注意はしたのですが、義母へ贈り物を買うためだと言うので、そこまで厳しくとがめることはしませんでした。
そして義母が入所し、しばらくしたある日。夫はいきなり離婚すると言ってきたのです。義母の介護問題が解決した今、私は用なしになったと……。自称イケメンの夫がさえない私と結婚した理由は、自分が好き勝手のできる相手がほしかった、ただそれだけだったのです。
そこから、さらにショックな暴露が続きました。婚約指輪を買うと言って義母から借りたお金は、結婚後も関係を続けるための元カノへのプレゼント代だったと聞き、言葉を失いました。ちなみに、私の指輪は1万円やそこらだったそうです。
しかも今回、夫が離婚しようと考えたのには大きなワケが……。
「元カノが妊娠した」
「悪いけどお前は出てってくれ」
今は不倫相手ですが、夫にとって本命は元カノ。もう臨月らしく、早く籍を入れて一緒に住みたいのだそうです。でも、それは無理なんですよね。
「は? 出ていくのはあなたでしょ?」
「え?」
実は私、義母からこの家を買ったのです。そのお金で、義母の施設代を工面しました。夫は自分の実家のことなのになぜ相談しなかったのかと言ってきましたが、義母から口止めされていたので仕方がなかったのです。夫には、お金関係に信用がありませんから。
誤算だらけの夫
私は夫を家から追い出し、すぐに離婚届を提出したかったのですが、あれだけ息巻いていた夫が提出を待ってくれと言ってきたのです。目的は財産分与。あてにしていた実家もなくなり、キャッシングの返済も滞っているからです。でも、夫にお金は入らないんですよね……。
実はこの家、私個人が購入したわけではないのです。私は会社を起こして仕事をしており、その事業に活用するためにこの家を買いました。夫の実家は昔ながらの雰囲気の良い家なのです。民泊事業をしているので、民泊先として利用したいと考えています。
私たち夫婦は、結婚して2年しか経っていないので、共有財産は数百万円ほど。それを聞いて、再び金勘定を始めた夫ですが、大事なことを忘れているよう……。
先日、夫は堂々と自分の不貞を暴露しています。私もこのまま黙って引き下がれませんから、すぐに弁護士に相談しました。後日、慰謝料を請求する予定です。もちろん、夫と不倫相手の双方に。おそらく夫が頼りにしている共有財産は、慰謝料で消えてしまうことでしょう。
ようやく状況を把握した夫は、子どもが生まれることを盾に、慰謝料は勘弁してくれと……。離婚前のキャッシングも、出産の費用を工面するためだったようです。私が一切要求に応じないとわかると、今度は私に借金をさせてくれと言いだす始末。人をバカにするにも程があります。
けじめと揺るがぬ決意
何度も謝罪する夫でしたが、私が彼を助けることはありません。夫がこの先どうなっても私には関係ないですし、私はもらえるものはもらうつもりです。
結局、夫は不倫相手とも別れることになったそうです。夫と一緒になっても、自分の望む生活は手に入らないとわかったのでしょう。
それからも夫は、何度も関係を再構築しようと打診してきましたが、私は当然無視しました。結果、調停をして離婚を成立させることに。今は、夫は借金だらけの極貧生活を送っているようです。一方私は、シングルライフをのんびり楽しんでいます。すべてを知った義母からも謝罪されましたが、私は義母を責める気持ちはありません。義母は出会えて良かったと思えるほど素敵な人ですから。これからもたまに会って、元夫抜きで良い関係を続けていきたいと思います。
気を許した夫婦や家族でも、守るべきルールや道徳心に従い、お互いのための行動や態度を心がけることは大切なことですね。そんな気持ちを忘れずに持ち続けたいものです。
【取材時期:2024年8月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。