唐突に不思議な話をし始める娘
娘は関東で生まれ、現在も関東で暮らしていますが、「ゆいちゃん(娘)が青森にいたときね~」と、なぜか娘が一度も行ったことのない青森県の話をし始めました。
詳しく娘の話を聞くと、
「学校の中に入るときに、階段を上っていった」「お兄ちゃんがいたの」
などと言うのです。
亡き祖母が青森県の出身なので、娘の話していた学校について気になった私は、母にこのことを伝えることに。すると「その学校、ばあちゃんが通っていた小学校かも……」と言われました。
祖母が通っていた小学校は現在もそのまま残っているので、その校舎の画像を娘に見せると、「そう! ここ! ここに行ってたんだよ!」と言ったのです。私と母はたちまち身の毛がよだちました。
また、祖母には兄がおり、その兄は戦争で亡くなったと聞きました。もしかして娘は、そのお兄さんにどこかで会っていたの……?と、うれしいしいような、少し怖いような気持ちになりました。
まるで本当に経験したかのように…
不思議な話はほかにもあります。ある日、母が、青森県のとある池の色を娘に尋ねました。娘はその池を見たことはないはずですが、「青だよ!」とすぐに答えました。
その池の水は確かに鮮やかなコバルトブルーで、本当にその場所に行ったことがあるのかなと思えるほどの即答だったのです。娘がなぜこんなにも、一度も行ったことのない青森県のことを知っているのか不思議でたまりません。
祖母は娘がまだおなかにいるときに亡くなり、私は妊娠中に祖母の葬儀に参列しました。もしかしたら、ずっと私の子どもを見たいと言っていた祖母が、娘に自分の故郷を知ってもらいたかったのか、はたまた娘を通して何か伝えたいことがあるのかな……などと思い、それからは怖いというよりも不思議な気持ちになりました。
著者:佐藤真理/20代女性。2019年生まれの女の子と2021年生まれの男の子を育てる母。趣味は、家事・育児の合間の韓国ドラマ鑑賞。猫とインコが大好き。
作画:うちここ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年8月)