満員電車で大泣きする次男に冷ややかな視線
9歳の長男と2歳の次男を連れて、家族旅行をしたときの話です。電車に乗って移動することになったのですが、電車好きの長男は、夫と先頭車両へ行くことに。2歳の次男を歩かせるには人が多く、私たちは座れていたこともあり、今いる車両に残ることに。するとどんどん人が増えはじめ、気づけば車内は満員状態。そんな中、次男は人が多いのが嫌だったのか機嫌が悪くなり、大泣きし始めました。目の前に立っている若い女性は、耳にイヤホンをつけ始めてうるさいと言わんばかりに冷たい視線。私は肩身がせまく、小声で「すみません」としか言えず……。駅に着くまで必死で次男をあやすしかありませんでした。
すると隣にいた60代くらいの年配の女性が、「お母さん、気にしないで大丈夫だからね。何か嫌なことがあったのかな? 泣きたいときもあるよね。大丈夫よ、大丈夫」と息子と私に目的の駅までずっと話しかけてくれたのです。女性のおかげで私は気持ちが救われ、泣いている次男をあやしながら笑顔で乗り切れました。
次男がきっかけとなり出会えた女性のやさしさが、とてもうれしくて一生忘れられない旅の思い出になりました。見ず知らずの私と次男にあたたかい声をかけてくれた女性のように、私も困っている人に手を差し伸べられるやさしく強い女性でありたいと感じた出来事です。
著者:秋山みづき/30代・ライター。おだやかな9歳の男の子と、パワフルすぎる2歳の男の子を育てるズボラママ。家事育児は手を抜きながら、家族が楽しく過ごすことを目標にしている。ヨガを習いたいと思いつつ1日が終わる今日このごろ。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年7月)