青果部が教える!「梨を長持ちさせる保存」
船昌青果店さんとは
日本最大の青果物の卸売市場「大田市場」に拠点を置く仲卸業者「船昌」が、野菜と果物の魅力をお伝えするYouTubeチャンネルです。
美味しい野菜や果物の選び方や、保管方法、おすすめ調理方法などなど、プロが様々なお役立ち情報を発信しています。
今回は、「船昌青果店」を運営する船昌グループのインスタで紹介されていた「鮮度長持ち!梨の保存方法 ー冷蔵編ー」に挑戦しました。
梨の保存方法3種類を徹底比較!
船昌青果店さんが推奨する方法を含む、3つの異なる方法で5日間保存した梨で、見た目や風味の違いを比較してみました。
今回試したのが、以下3種類の保存方法です。
①剥き出しのまま冷蔵保存
②常温で保存
③船昌青果店さん推奨の方法(ラップとビニールで包み、冷蔵保存)
①の剥き出しのまま冷蔵保存に関しては、梨には何も手を加えずに、お皿に置いて冷蔵庫に入れただけです。
②の常温保存は、筆者が在宅の時間のみクーラーの効いた涼しい状態でしたが、大半の時間はエアコンなしで室温が比較的高い状態でした。
③の船昌青果店さんの方法では、梨を空気に触れさせないように包んで冷蔵庫で保存します。
このテクニックを使えば、2週間くらいは鮮度を保ったままで保存が可能とのこと。
シーズン終盤の品種であれば、1か月以上の保存ができると説明されていました。
それでは詳しい手順を見ていきましょう。
船昌青果店さんの保存方法(1)空気が入らないようラップで包む
梨をラップでしっかりと包みます。
このとき、空気ができるだけ入らないようにしてください。
船昌青果店さんの保存方法(2)袋に入れて口を縛る
ラップで包んだ梨をビニール袋に入れ、口を縛ります。
船昌青果店さんの保存方法(3)冷蔵で保存する
袋に入れた梨を冷蔵庫で保存します。
ラップに包みビニール袋に入れるのは、梨の呼吸を抑制して水分蒸発を防ぐのが目的だそう。
常温では2~3日から1週間程度で傷みはじめ食味も落ちてくるため、すぐに食べない場合は冷蔵保存がおすすめとのことでした。
【検証結果】梨の見た目の違いは?
5日後、3つの方法で保存した梨をカットして並べてみました。 写真からもわかるように、皮や断面の見た目にはほとんど違いがありません。
至近距離でも観察しましたが、傷み具合や水分量など、目視では違いを判別できなかったほどです。
見た目に関しては、1週間以上の長期保存で変化が現れるのかもしれません。
【検証結果】梨の風味の違いは?
まず食感についてですが、③船昌青果店さんの方法にだけ顕著な違いがありました。
他の梨に比べてシャキシャキ感が強く、鮮度が保たれていることを一口食べただけで確信。水分量も段違いで、噛んだ瞬間に果汁が口いっぱいに広がります。
また、包丁を入れた瞬間のサクッという音やみずみずしい感触も、新鮮さを感じさせる重要な要素となっていました。
①剥き出しで冷蔵した梨と、②常温保存の梨とでは、風味の差はほとんどありません。
唯一、③船昌青果店さんの方法のみ、甘みが若干少ない印象を受けました。おそらく水分が保たれている分、甘さよりもみずみずしい印象が強かったことが要因かと思われます。
ちなみに、冷蔵で保存していた場合は、食べる30分程前から常温に戻しておくのが良いとのレクチャーもされていました。
このひと手間を惜しまないことで、より美味しい梨を味わえるそうです。
梨は冷蔵で保存しよう!
今回の検証では、梨の鮮度を保つには、船昌青果店さんの保存方法が最も効果的であることがわかりました。
この方法を使えば、旬が終わり間近の梨を購入した際でも、美味しさはそのままに長めの期間楽しめます。
ぜひみなさんも試してみてください。