母乳育児は、赤ちゃんがどれだけ飲んでいるかを目で確認することが難しく、適量を判断しにくいと悩むママも多いのではないでしょうか。私自身も、母乳育児に悪戦苦闘した経験を持つママのひとりです。失敗を重ねながら、徐々に母乳育児のペースをつかんでいった私の体験談をご紹介します。
頻回授乳は大切だけど……
「母乳は頻繁にあげることが重要」と産院で教わり、赤ちゃんが泣くたびに、とにかくおっぱいをあげていた出産直後。昼も夜も、2~3時間おきに母乳を与えていました。ところが、母乳の出が少なかったようで、おっぱいをあげてもあげても泣かれる毎日。頻繁に母乳をあげているのに、なぜ……と途方に暮れていました。
ある日、実母に促されてミルクを足してみると、赤ちゃんの泣く頻度が少なくなったことに気付きました。私の場合、頻回授乳をしなければいけないという思いが、ミルクをあげることを遠ざけていました。おっぱいをくわえさせることは母乳の出を促進させるために大切ですが、赤ちゃんとママの様子を見ながら、ミルクの力を借りることも、ときには必要なんだと感じた瞬間でした。
子どもの成長とともに、母乳の量も変化
ミルクの力を借りながら母乳育児を続け、2~3時間おきだった授乳間隔は、生後4カ月ごろには3~4時間おきになっていました。ところが今度は、母乳を飲んだあとにげっぷをさせても吐き戻すようになってしまった赤ちゃん。「どこか調子が悪いのかな?」と心配しましたが、母乳を飲むたびに毎回吐き戻すので、もしかして量が多すぎるのかもしれないと私は考えました。
そこで、それまで1回の授乳に15分ほどかけていたところを、10分ほどに短縮してみると吐き戻すこともなくなりました。赤ちゃんの吐き戻しは、短時間の授乳でもおなかが満たされるようになったというサインだったと感じています。頻回授乳を続けているうちに母乳の量も増え、吐き戻しもなくなったため、ミルクを足さなくてもよくなっていました。
離乳食が軌道に乗ったら、断乳の準備
離乳食が1日3回になった生後10カ月ごろには、私は断乳を意識するようになっていました。それまでは泣くたびにおっぱいをあげる生活でしたが、おっぱい以外の方法であやすようにして授乳回数を減らすよう意識。生後11カ月ごろには、夜の寝かしつけ以外はおっぱいなしの生活になりました。
仕事復帰の予定もあったので、1歳の誕生日を機に寝かしつけ時も断乳。おっぱいをあげない生活に最初はさみしさも感じましたが、断乳後は夜泣きもなくなり、朝までぐっすり眠れる生活が始まったことに感動を覚えました。
子どもの成長に合わせて、日々必要な授乳の量は変化していくもの。日々育児をしていると、同じことの繰り返しに感じられることもありますが、月齢や離乳食の進み具合を見ながら、日々授乳する頻度や量を調整していくことが大切なんだなと感じました。
著者:金谷ともみ
第2子妊娠中、5歳の赤ちゃんの母。働きながら結婚、出産、産休育休を経て復帰、マイホーム購入などを経験。よりフレキシブルな働き方を求めて、ライターに転向。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。