期待を胸に迎えた新生活
とある会社の新入社員となった私は、「今日からバリバリ働いて、一人前の社会人になるぞ!」と気合いを入れて出社のため家を出ます。しかし、会社の前で女性と正面衝突。その女性は私の勤務先の社長の娘で社長秘書でもあるA子さん。彼女は記憶力がかなり良く、採用試験で見かけた私を覚えてくれていたよう。
「今日からよろしくね!」と微笑むA子さんを見て、私は「この人のようになる」と決意。このときはまだ、私の社会人生活が上司によって台無しにされるなんて予想もしていませんでした。
嫌味な上司からいびられる日々
私は経理部に配属されることに。直属の上司は常務の息子で、A子さんと婚約しています。しかし、上司は日本でトップの偏差値を誇る大学の受験に落ちた過去があり、その大学出身の私のことが気に入らない様子。時には私から受け取った書類を改ざんしてミスをでっち上げ、「高学歴のくせにミスが多い」「学歴と仕事ができるかどうかは関係ない」と学歴に絡めた嫌味を言いながら、ほかの社員の目の前で叱るのです。
私がいくら頑張って完璧に仕事をこなしても、素直に褒めず「さすが学歴が高い人は違うね〜。きみには指導の必要はなさそうだ。自分より学歴が低い僕のこと、心の中では見下しているんだろ?」とネチネチ。上司の私に対する物言いは、日を追うごとにひどくなっていくばかりでした。
人生を変える転機到来!
この上司のせいでストレスが蓄積されていき、私の精神はボロボロ。このままではマズイと感じ、上司よりも上の立場の人物か人事部に相談しようと決意します。
そんなある日、オフィス内で取引先の社長・Bさんと久しぶりに再会。彼から「この会社での仕事は、きっとやりがいがあって楽しいでしょう?」と言われ、私は一瞬言葉に詰まります。
その様子を見て心配したBさんが私の話を聞いてくれようとしたのですが、タイミング悪く例の上司が登場。彼はBさんに対していつものように、「こいつは高学歴だからいつも調子に乗っていて」と言い始め……。さらに、「いつまでも学生気分で、仕事ができない学歴女は必要なし! 試用期間が終わったらクビだからな」と言い放ち、我慢の限界を迎えた私は「わかりました。試用期間での契約終了で結構です!!」と反論。
上司が立ち去り「ついに言ってしまった……」と冷や汗をかいていると、Bさんが思わぬ発言をしたのです!
「よければうちの会社で働いてくれませんか?」
そして後日、試用期間を終え退職した私は、Bさんの会社で働き始めたのでした。
ハラスメント上司とまさかの再会
それから数年後。私は前職の社長に突然呼び出されました。Bさんに付き添ってもらい、私が社長室に入ろうとすると、例の上司とばったり。私の姿を見るや否や嫌味が止まりません。
「Bさんの元で働いているんですね。Bさんも自分から貧乏くじを引くなんて。きみは今も自分より学歴の低い人のことを見下しているんでしょうね〜」
久々に嫌な気分になり私は言い返そうとしますが、Bさんが割って入ります。
「いやぁ、うちに来てくれてから、業績がうなぎのぼりで! 本当に感謝しているんですよ」
すると、イライラした上司は「高学歴女は陰キャくさい」「服のセンスもパッとしないし華がない」など暴言がヒートアップ。そんな中、A子さんが遅れて社長室に入ってきました。
上司の本性を知ったA子さんは…
A子さんは婚約者でもある上司の暴言を聞いて、「私のこともそう思っていたのですね」とひと言。そう、実はA子さんも私と同じ大学出身だったのです。A子さんの出身大学を知らなかった上司は激しく動揺。「俺はコイツに対してだけ言ったんだよ!」と釈明しますが……。
A子さんは「誰が相手だろうと、そういうことを言ってはいけないでしょう?」とバッサリ。そして、上司の本性を知り、彼への想いはすっかり冷め切ってしまったのでした。
なお、私が社長に呼び出されたのは、この上司について私から聞き取り調査をするためだったよう。上司は私以外の高学歴社員に対しても同じような態度をとっており、ついに社内でも問題になったとのこと。
後日、A子さんは彼との婚約を解消することを宣言。婚約破棄の噂はあっという間に会社中に広まり、プライドの高い上司は逃げるように会社を辞めていったそうです。
一方で、私はBさんの会社で大活躍! さらに、素敵な同僚男性と恋に落ちプライベートも順調なのでした。
【取材時期:2024年8月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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