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「おばさん、コーヒー」社長令嬢の私をパートと勘違いする新人。大人しく言うことを聞いた結果!?

私はとある大手の商事で会社員をしている42歳。数年前、社長に頼まれて支社に出向し、業績改善が実現したためこのたび本社に戻ることに。「本社でもまた頑張って働かなくちゃ!」と、私はヤル気に満ちあふれていました。しかし、久しぶりに戻った本社には最悪な新人がいて!?

「おばさん、コーヒー」社長令嬢の私をパートと勘違いする新人。大人しく言うことを聞いた結果!?

 

部署内に要注意人物がいる?

本社で再び働き始める数日前、同期入社で本社で働くA子とお茶をした私。最近の部署内の雰囲気を聞いておきたいと思い、呼び出したのです。というのも、ウワサでB男という厄介な新入社員がいると聞いていたからです。

 

B男は高学歴で、他の社員に学歴マウントをしまくっているのだとか。同じ大学卒の社長に憧れて入社したそうなのですが、勝手に自分を「会社のエース」だと自称し、「社長と俺は同じ種類のできる側の人間」などと吹聴しているとのこと。

 

ところが、B男についてA子に聞いてみたところ……。仕事はサボってばかりで、部長が怒っても、「高卒の上司の言うことなんて聞けない」と耳を貸さないのだとか。周囲がどれだけ注意しても、「俺は社長と同じ、超がつく高学歴。そんな小さい仕事は、三流大学を卒業した先輩がやればいいんですよ」と豪語する始末。

 

「うわ、これは先が思いやられるわ……」

 

私は懸念を抱きつつ、本社に復帰したのです。

 

かなりの厄介者だった!

B男は遅刻することが多いものの、「今どきフレックス通勤なんて当然でしょ。仕事さえできればいいんだから、早く大きな案件を取って俺に任せてくださいよ!」と悪びれもせず部長に言います。

 

私はさりげなくB男の様子をうかがっていました。新入社員なのに小さな仕事は絶対にやろうとせず、指導係がさんざんなだめすかして資料を作成させてみればミスだらけ。それを指摘されると、「俺が何でミスったか、わからないんですか? わざとですよ、先輩が間違いに気づけるかどうか試してあげたんです。先輩の成長のためにね!」など意味のわからない言い訳をするのです。

 

遅刻やさぼりの常習犯で仕事もできなければ態度も不遜。観察しながら私はどうしたものかと頭をひねりました。

 

翌日に事件がぼっ発!

翌日。出勤して自分のデスクを掃除し、給湯室でコーヒーをいれ、PCを立ち上げていると……。今日は遅刻しなかったのか、なんとB男が私に話しかけてきたのです。

 

「ねぇ、おばさん。新人パート? 昨日からいるよね? 俺のこと知ってる? この会社のエースなんだよねぇ~」

 

A子を含めた他の社員たちはぎょっとした表情で、私とB男を見ています。

 

「あんたは頭悪そうだな、どうせ高卒だろ? できることもないんだろうから、とりあえず俺にコーヒー買ってこいよ!」

 

思うところがあり、この暴言にもキレずにいた私。A子が慌てて間に入り、「ちょっと、聞いていないの?」と私のことを説明しようとしました。ところがB男は、私が大人しくしているのをいいことにこんな発言まで。

 

「あぁおばさん、ついでだから昨日俺が先輩に命令された仕事もやらせてやるよ。こんな小さい仕事、エースの俺にはふさわしくないし。せいぜい頑張って~!」

 

私は冷静に「わかりました、コーヒーとこの資料作成ですね。喜んで!」とB男の要求を受け入れたのでした。

 

わずか数分後…

数分後、トイレだと言ってその場を離れたB男が戻ってきました。

 

「ん? おばさん、俺のコーヒーは?」

 

ハラハラしている周囲をよそに、私は笑顔。

 

「ああ、ごめんなさい。先に頼まれた仕事をやっていたんです」

 

するとB男は激怒。

 

「はぁ? さっさと買ってきてよ! どっちを優先すべきかは察しろって。その仕事だって何時間かかるんだか……」

 

そこで私は資料の束をB男に渡しました。

 

「今、終わりましたよ。はい、どうぞ」

 

「ウソだろ! ほんとにこれ全部……? おばさん、あんた一体……」

 

私の資料を見てうろたえるB男に、A子がすかさず声をかけます。

 

「あのね、彼女は新人パートさんじゃない。つい最近まで支社にいたけど、数年前までこの部署で働いていたわが社のエース! それもあなたみたいに自称じゃなくて、皆が認める実力者よ。ちなみに、世界でも名高いアメリカの大学出身だから」

 

「え……」と目を点にしたまま、後ずさりをするB男。そんな彼に、私は満面の笑みを浮かべて言ってやりました。

 

「コーヒーですよね? 今買ってきますね。社長にコーヒーを買っていくついでだから構いませんよ。お父さん、カフェオレが大好きなのよね~」

 

B男を教育するものの…

これを聞いてB男は真っ青に。「お、お父さん……?」としどろもどろになっています。私でなくA子が、「そう、この人は社長令嬢でもあるの!」と説明してくれました。

 

「ま、まさかあなたが社長の御令嬢だったなんて……知らなくて……」と謝り出したB男。しかし私はそんな謝罪がほしいわけではありません。

 

「相手が新人パートさんでも誰でも、あんな言い方は失礼でしょう。徹底的に社会人としての常識を教える必要がありそうね。私は、困った新人社員がいるから指導をしてくれって父から頼まれて本社に呼び戻されたんだもの。きっちり教えるから、頑張りましょうね~」

 

それから、私は宣言通りB男の指導を始めました。しかし、私の懇切丁寧な教育もむなしく、プライドの高いB男は耐えきれなくなり、「こんな会社辞めてやるよ!」と自ら退職。

 

一方、本社の社員たちは、困った新人がいなくなったことで仕事がスムーズにできると大喜び。私もいろいろな業務をこなし、社員たちと協力しあって会社のために働いています。父が引退したら会社を継ぐことにもなっているので、これからも頑張りたいと思います!

 

【取材時期:2024年8月】

 

※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 


 

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      まーたこんな作り話を。
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    ライターベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

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