私のことが見えていない夫…
私の朝は、家族全員分の朝食の準備から始まり、掃除、洗濯、子どもたちが保育園に行く支度など、やるべきことが山のようにありました。仕事に行くため私自身の身支度も並行して進めなければならず、毎朝走り回って家事をこなしていたのです。そんな私の姿がまるで見えていないかのような夫は、朝食を食べ自分の身支度が終わるとテレビの前に横になり、朝のスポーツニュースに夢中。もちろん、食べ終わった食器を片付けてくれたこともありませんでした。
いくら早起きしても、どう頑張っても、この生活を続けていくには無理があると感じたある日、私は夫に「私も仕事に行く時間があるので朝は何か手伝ってもらいたい」とお願いしました。驚くことに夫は、毎日私が必死に動き回っていることに本当に気が付いていなかったようなのです。私の話を聞いて夫は「わかった」と言って、洗濯物を干すようになってくれました。すんなりと私の願いを聞き入れてくれる夫でよかったと思いましたが、同時に家のこと、家族のことにまったく関心がないのだなと思い、少しショックでした。
夫が洗濯物を干してくれるようになりしばらく経ったころ、同居している義両親がたまたまいつもより早く起きてきて、洗濯物を干している夫を見て「洗濯物を干してあげるなんて本当に良い息子だ」と大絶賛。そしてその後「亭主に何させているの」と私に激怒してきました。私はそれ以外のことを全部やっているのだから、それくらいはと思うのですが……。
義両親の場合、専業主婦である義母が家事・育児のすべてをひとりでしていたそう。そんな義両親にとっては、男性が家事をするなんてあり得ないことで、女性がするものだという考えでした。息子である夫が家事を手伝うということがおもしろくなかったようで、夫が台所で料理を手伝おうとした際にも「男は厨房に入るものではない」と怒鳴っていました。私には手伝ってと言われて、義両親には手伝うなと言われる板挟み状態の夫が不憫に思えて、それからは義両親の前では夫には手伝ってもらわないよう気を付けています。それでも夫の助けが必要なときは、義両親との関係を悪くしない程度に、共働きのため夫の協力がなければ家事や育児がまわらないということを説明して、理解を得られるようにしていこうと思っています。
著者:浅香 真央/60代・女性・公務員。男の子2人女の子1人を育てる母。義両親、義祖母と同居。
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年9月)