退院祝いをドタキャン!
そんなある日、義祖母が一時的に退院できることになりました。 娘は大喜びで、義祖母の退院祝いを計画したのです。
部屋を飾り、ごちそうを用意して待っていると、信じられないことに義両親と義姉は直前でキャンセル! キャンセルの理由は、気が変わって高級寿司店でお寿司を食べたくなったからだと言います。
「そっちで用意した寿司なんてそこらへんの安いやつでしょ。食べる価値ない!」とまで言われて、娘はとても怒っていました。
私も、義母たちが来ないと聞いて一瞬シュンとした顔を見せた義祖母が忘れられません。しかしすぐいつもの笑顔を見せ、娘や私たちがお祝いしてくれるだけで嬉しいと言っていたのです。
仕返ししたい!でも…
それでも娘の怒りはおさまりません。いつも穏やかな娘がこんなにも怒りを露わにするところを初めて見ました。
なんとかして仕返しできないか? と相談された私。もちろんせっかくのお祝いをドタキャンした義母たちが悪いのは明白でしたが、親として仕返しの後押しをして良いのか、迷いがあります。
よく考えた結果「悪いことをした人には、自然と天罰が下る。それまで黙って待っているのが良い」と話しました。娘は不満そうでしたが……。
怒りは愛情に…
娘の怒りの熱量は、義祖母に向けるように伝えました。もちろん怒りではなく、愛情です。義母たちの分まで義祖母の病院に行ってたくさんの時間を過ごし、行けないときには手紙を送りました。
その間も、一度も義母たちが病院に現れたことはありません。
数年後、義祖母は他界。もう長くないと医者から言われたときでさえ、会いに来るという約束をすっぽかして義母と義姉はアイドルのコンサートへ、義父は競馬を見にいってしまったのです。
義祖母の最期は、娘や私たち夫婦が立ち会いました。
自分のおこないはやがて自分に戻ってくる
義母たちに天罰が下ったのはその後のこと。義母が亡くなった直後に、義両親は交通事故を起こし車が大破。入院するほどのけがをしてしまいました。
入院中は何かと家族のサポートを必要としましたが、もちろん私たちは手を貸す気になりません。義妹を頼ればいいと思っていました。
しかし義妹もまったく頼りにならず、お見舞いはいつもドタキャン。入院中に必要なものを届けてもらえず、義母たちはさぞかし困ったことでしょう。
そんな義妹も、だらしない性格が彼氏にバレてしまい婚約破棄されてしまいました。自暴自棄になり仕事をサボった挙句、職も失うという堕落ぶり……。
そんな義母たちでしたが、それでもしょげずにいたのは義祖母の遺産をもらえると思っていたから。しかし生前義母は遺言書を残していて、彼らにはほとんど相続されるものはありませんでした。
義母たちは激怒していましたが、私たちが義祖母に何か言ったわけではありません。彼らの生活はどん底に……。もちろん手を差し伸べる気はありません。義母たちが義祖母にしたように、私たちも一定の距離を貫こうと思っています。
良いおこないは良い結果を生み、悪いおこないは悪い結果を生む……。どんなときもしっかりと心得ていたいですね。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。