「マズイ！やり直し！」
最近の夫は、何を作っても文句ばかり。「おいしい」と言って食べる娘に対して「本当においしいものを食べたことがないからそう思うんだ」とあまりに失礼なことを言い出す始末……。
挙句、ひと口食べて「マズイ！やり直し！」とお皿を突き返されてしまいました。専業主婦なのにまともな飯も作れないなんて、本当に何もできない女だとけなされ、義母はレストラン顔負けの料理を作ってくれたと、比較までされたので、さすがの私も本当に傷ついてしまったのです。
悲しい気持ちは次第に怒りへ……。無理に食べてもらわなくていいと思い、夫の分まで食べてしまいました。
夫の抵抗
自分のおかずがなくなった夫は、怒ってどこかへでかけてしまいました。これで懲りたと思ったのは大間違い。翌日から夫は自分の帰宅時間に合わせて食事の配達を頼むようになったのです。
夫は毎日私たちに見せびらかしながら配達された料理を食べます。見ていると、どれも高カロリーな食事ばかり。案の定、数カ月後には持っている服がどれもきつくなってしまったようです。体調も優れないようで、今まで料理をしてこなかった夫が、こっそりキッチンに立つ日も出てきました。
慌てて私に土下座をしてきたのは、健康診断の結果が出たとき。かなり悪い結果だったようで、プライドの高い夫が「自分の分も食事を作ってくれ」と頼んでくるなんてびっくりしました。
しかし私の返事は決まっています。「無能な私には無理」と、夫に告げました。
ついに本性が！
何もできない私がごはんを作ったらますます不健康になってしまうと、丁寧に断った私。あくまでも、夫のためを思ってのことだと説明しました。断り続ける私に、夫は本性が隠しきれないよう。
「専業主婦の分際で、夫に飯を作らないなんて何様だ。俺がいなきゃ飯も食えねぇし、この家にも住めないんだぞ」と暴言を吐きました。
しかしこれも想定内。私は、娘と私が食べていけるように仕事を見つけて、離婚の準備を進めていました。私がいなければ満足に食事が用意できない夫は、人生を一緒に歩んでいくに値しません。
夫が料理教室に通う理由
私に離婚を告げられた夫は、まず自分の食事の心配をしたよう。すぐさま義母に電話をかけ、食事を作るよう頼んでいました。
しかし義母への態度はあまりに失礼なもの。「専業主婦で暇だろうから俺の食事くらい作れるだろ？ ボケ防止になるな！」人にものを頼む人の言葉とは思えません。
もちろん義母の答えもNO！ 私と結婚する前から義母への態度は酷かったそうなので、当たり前です。
離婚後、元夫は料理教室に通っていたと聞きました。でも、料理を自分で作ることが目的ではなかったよう。自分に食事を作ってくれる奥さんを見つけるために通っていたのです。
しかし手当たり次第声をかけ、アプローチをかけまくる元夫には、生徒さんたちから苦情殺到。目的を果たせないまま、退会したそうです。もう私には関係のない話ですが……。
経済力を持つ自分が優位に立っていると錯覚した愚かな夫。家庭を支える専業主婦を軽視した結果、大切なものを失ってしまいました。
どんな立場であっても、互いを尊重し、感謝の気持ちを持つことが大切ではないでしょうか。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
