私がつらい思いをしていた原因は両親と兄。両親は成績優秀な兄ばかりをかわいがり、私のことは邪魔だったのです。
夢への障壁
中学3年の春、私は将来に夢を抱いていました。しかし、両親は「高校まで通わせるなんてもったいない!」と一蹴し、「跡継ぎがいるから女のお前は不要だ」「この家に娘はいらないわ。優秀な息子だけで十分」と言い放ちました。
「就職して少しは親孝行しろ!」とも迫られ、高校への道は閉ざされそうになりました。それでも勉強を諦めきれず、近所で一番偏差値の高い高校を受験することに。
しかし、兄のように塾には通わせてもらえず、勉強の支えは近所に住む、元教員の祖父母だけでした。
合格と新たな門出
合格発表の日、私の名前は見事に合格者リストにありました! 喜びも束の間、両親は「どうせ勉強に追いつけず、留年して退学するのが目に見えている!」とまたもや進学に反対。
しかし、私が泣きながら祖父母に電話をすると祖父母が激怒し、私が高校に通うための支援を申し出てくれ、さらに私を引き取ると言ってくれたのです。両親は喜んで私を家から追い出しました。
その後、祖父母の支えのおかげで高校に入学・卒業し、そのあと大学進学することができました。
夢の実現と再会
大学卒業後、法科大学院を経て司法試験に合格し、夢だった弁護士としてのキャリアをスタートさせました。さらに、同じく弁護士として働く夫との出会い、結婚。ふたり暮らしを始めて、幸せな日々を送っていました。
ある週末、夫と祖父母の家を訪れると、家の前には久しぶりに見る両親が立っていました。両親はみすぼらしい姿で、「おい、金持ちと結婚したと聞いたぞ!?」「ちょうどよかった、今うち収入がないのよ」と生活費を要求してきました。
両親と決別
兄は大学でも就職先でも問題を起こし、今は定職に就かず家に引きこもっているそう。両親に甘やかされ、期待され続けた兄は挫折し、脛をかじって暮らしているようですが、そんなこと私には一切関係のないこと。
私は幼少期に、両親からぞんざいに扱われたことは、きっと一生許せません。両親が今さら歩み寄ってきても、耳を貸すつもりはありませんでした。
両親にはその場で縁を切ると伝えました。両親は慌てて今までのことを謝罪しましたが、もう許す気持ちはありませんでした。祖父母も両親を玄関払い。因果応報でしょう。
新しい命の誕生
それから数カ月後、私のおなかの中に新しい命が宿りました。祖父母はこの知らせを聞いて大喜びしてくれました。
今までつらい経験をしてきたからこそ、信頼できる人たちと一緒に、未来に希望を持って歩んでいけることがとても嬉しいです。
祖父母のあたたかい愛情に支えられたように、私もこの子を全力で支え、笑顔あふれる毎日を過ごしていきたいと思います。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。