夫に色目を使うとんでもない隣人
隣の家に引っ越してきたのは、私たちと同年代の夫婦です。その奥さんが曲者で、夫を見かけると私や彼女の夫がそばにいてもお構いなしに色目を使ってきました。
露出度の高い服装ですり寄り、会話をするときは超至近距離。私が釘をさすと冗談だと笑いますが、どう考えても冗談には思えません。
そんな彼女に対し夫は、気分を害するどころか鼻の下を伸ばしてだらしない顔をします。デレデレする夫の姿を見ると、私はイライラが止まりません。
しかし、ほどなくしてお隣の夫婦は転勤になったようで、隣は再び空き家に……。穏やかな日々が戻ってきたのです。
そのころ、スッキリしていた私に反し、夫は真っ青な顔をしていました。スマホを見てはため息をつくことも多く、心配して声をかけても「何でもない」 と言うばかり。さすがの私も夫が心配です。
そんななか、夫が突然お金を貸してほしいと言い出しました。ギャンブルで相当な額の借金を抱えてしまい、自分の小遣いでは返済できなくなったそう……。最近真っ青な顔をしていたのは借金のためだったのかもしれません。
本当に許せませんでしたが、怒るよりもまず返済。夫の収入で借金を返し、私は生活のためにパートに出ることにしたのです。
厄介な隣人との再会
借金返済生活を始めて数年後、例の隣人が私たちの住む街に戻ってきました。彼女は3歳の男の子を連れています。どうやら離婚したようで、シングルマザーになっていました。
相変わらず夫に色目を使う彼女。あまり関わりたくなかったものの、同じ街なので頻繁に顔を合わせます。夫も彼女に会うたびにデレデレするので、ストレスが溜まる日々に逆戻り。ついには、夫の子どもが欲しいとまで言われ、びっくりしてしまいました。
このころ、夫は休日出勤が増えていました。家族の用事を直前でキャンセルすることも多く、娘はとても悲しそう……。しかし夫の給料は変わらず、借金も減りません。
本当に出勤しているのか、またギャンブルにハマっていないかを疑った私は、夫をよく観察することにしました。すると、夫は何かが書かれたメモ用紙をスマホケースについているポケットに入れている様子……。妻の勘が働きました。
メモ用紙に隠された秘密
夫が寝ている隙にそのメモ用紙を見てみると「パパ大好き!」という文字。しかし、娘が書く字よりもはるかに幼い子どもの文字です。
嫌な予感がした私は、夫の素行調査を頼むことにしました。送られてきた報告書を見て愕然とした私……。嫌な予感が的中しました。
その日の夕方、娘と夫と買い物に出かけると、またもや例の彼女に遭遇しました。いつものように猫なで声で話しかける彼女は「荷物が重いから持ってほしい」「息子の服を選んでほしい」と夫にまとわりつきます。
いつものようにニコニコしている夫に「あなたのDNAがほしい♡」と言う彼女……。私は我慢しきれず「もうあげてるじゃん」と言ってしまいました。
素行調査の結果、判明したのは、夫と彼女は不倫関係にあったこと、そして彼女が夫の子どもを産んでいたという事実でした。
あのとき、夫は…
よくよく考えると、彼女が妊娠したであろう時期、夫は日々真っ青な顔をしていました。てっきり借金に頭を悩ませていると思い込んでいたのですが、彼女から妊娠を打ち明けられて思い悩んでいたのでしょう。
前の旦那さんと離婚したのも、不倫が原因だったよう。夫がギャンブルで作ったという借金は、彼女の元夫から請求された慰謝料でした。
私に不倫がバレたというのに謝罪もなく「再婚したい」という彼女。私は喜んで夫を譲ります。もちろん私も慰謝料を請求するつもりなので、夫は借金まみれです。それでもいいと言い張る彼女には、呆れるどころか感心してしまいます。
再婚した彼らがどんな生活を送るかはわかりませんが、せめて子どもだけは嫌な思いをしないといいなと願うばかりです。
結婚している以上、パートナーに不安を与えるような行動は慎むべきです。相手が好意を示してきたとしても、毅然とした態度で接し、適切な距離感を保てるとよかったですね。
男女関係に限らず、人生にはさまざまな誘惑があるでしょう。それに負けない強い意志を持つことが大切ですね。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。