クルーズディナーを積極的にすすめる彼
ある日、彼が「こういうクルーズディナーを見つけたんだけど行かない?」と私に声をかけてきました。普段は私がここに行きたいと言って旅行先が決まることが多く、彼が積極的にクルーズディナーをすすめてくるのは珍しいこと。そう、彼はここで私にプロポーズをする予定だったようなのです。
ただ、当時の私は「よほどクルーズ船に乗ってみたいのかな」くらいの感覚でいたため、違和感もなく、何も感づいていませんでした。
クルーズ船のサイズを見誤って…
実はもともと私たちは乗り物酔いをしやすい体質。船などはその中でももっとも酔いやすい乗り物です。しかし彼が「クルーズ船など船のサイズが大きければ、船が揺れないため船酔いもしない」と豪語していたため、当日私たちは、酔い止めの薬なども用意せず意気揚々と出かけました。
しかし、用意されていたクルーズ船は想像よりも小さな中型サイズ……。案の定、船の出航後すぐに気分が悪くなり、2人とも食事や景色を楽しむ余裕もなく、トイレにこもりきりの状況になってしまいました。もちろん彼もプロポーズどころではない状況。
かくして、彼のプロポーズ作戦は失敗に終わったのです。
失敗していたことを告白された
その数カ月後、彼が仕切りなおしておこなったプロポーズを受けて、私たちは結婚することに。そして、彼から「実はクルーズ船でのディナーのあとプロポーズするつもりだった」と明かされました。
そう言われてよくよく思い返してみると、船から降りた後の彼は異様に落ち込んでいたのです。しかし、その姿を見て「よっぽど船に酔ってしまったのだ」と勘違いした私が、彼に一生懸命水を飲ませたり、休ませたりと介護しようとしていたことも思い出し、そのすれ違い方に私は笑いが止まりませんでした。
当時の彼はこの失敗に相当落ち込んでいましたが、今ではお互いに良い思い出として笑いながら話をしています。
これからもきっと落ち込むことやつらいことはたくさん起こるかもしれませんが、今の暮らしを大切にしながら2人で乗り越え、このエピソードのように笑い話にできたらなと思います。
著者:百田/女性・主婦
イラスト:マメ美
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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