結婚して5年以上、夫が初めて料理に挑戦!?
「俺、今日の昼ナポリタン作るよ!」。
ある休日の朝、突然夫が私に言いました。
「ひょえ!?」と、喉から変な音が出るほど驚いた私。というのも、夫は結婚してから5年以上、料理を一度もしたことがなかったのです。
どうして急に? なぜナポリタン?と夫に問いただしたい衝動にかられました。しかし、長年、料理を分担してほしいと思っていた私は、このチャンスを逃したらもう次はないかもしれないと思い、あえて何も突っ込まずに「助かる! ありがとう!」とだけ伝えたのでした。
格闘の末、ついに完成!レシピはまさかの…!?
夫は張り切って材料の買い出しに繰り出し、帰宅すると早速、調理にとりかかりました。そして2時間ほど格闘したのち、渾身のナポリタンを私と5歳の息子たちに振る舞ってくれたのです。
私は夫の熱意を定着させようと「喫茶店の味がする!」「プロの味だね!」と大げさに褒めちぎりました。
息子たちも大喜びで食べたため、夫は得意顔でナポリタンへのこだわりを解説し始めます。まず、麺を茹でたあとにリンゴ酢とマヨネーズで和えてマリネし、冷蔵庫で1時間寝かせたとのこと。さらに、ケチャップと具材を丁寧に炒めて香ばしさを出したそう。
そしてこれらの知識は、すべて料理マンガから得たと言うのです……。
それで2時間もかかっていたのか……というか、料理マンガの知識って何!?と少しあきれましたが、ともあれ意外にも味はおいしかったので余計なことは言わず、私はとにかく褒めに徹したのでした。
その後、夫は3カ月に1回ほどの頻度でナポリタンを振る舞ってくれるようになりました。まったく作ってくれないよりはありがたいと思い、作ってくれるたびに盛大に褒めるようにしてはいるのですが、ナポリタンを作るたびに使い道に困るリンゴ酢の余りが発生するため頭を抱えています。いつ指摘しよう……と新たな悩みが増えてしまったのでした。
著者:木下うめ子/30代女性。2018年生まれの双子ママ。自閉症の双子のサポートに日々奮闘中。管理栄養士の資格を持っており、食べることが大好き。
イラスト:森田家
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年10月)