名店のまかないを再現!
NHK『きょうの料理』やテレビ朝日『おかずのクッキング』などの講師を務め、文化庁長官表彰を受賞したこともある料理研究家・土井善晴先生。
大学を卒業後、スイスとフランスのレストランで2年間料理を勉強し、大阪の日本料理の名店「味吉兆」で修行していたそうです。
先日放送されたテレビ朝日系列『家事ヤロウ!!!』の3時間スペシャルで、味吉兆時代に当時のご主人から教わったというまかないのレシピを紹介していました。
材料は玉ねぎと牛肉だけ、しかも味付けは塩だけというシンプルな料理「玉ねぎのけったん」。
”けったん”は関西弁で”炒める”という意味なのだそうです(大阪で生まれ育った私も初耳)。
さっそく作ってみましょう。
土井善晴さん「玉ねぎのけったん」の作り方
材料(玉ねぎ2個分)
- 玉ねぎ…2個
- 牛肉…120g
- 塩…適量
- サラダ油…大さじ1
作り方①玉ねぎを切る
皮をむいた玉ねぎの芯をくり抜いて横半分に切り、水につけて輪状にほぐします。水の中だとほぐれやすくなりますよ。
玉ねぎは細かく切らずに食感を残すのがポイント。芯のところは塊のままでも良いそうです。
作り方②フライパンで炒める
フライパンでサラダ油を熱し、水がついたままの玉ねぎを炒めます。
焼き色がついたら、塩を適量ふりましょう。
塩の量の説明の時に「まず見ろ!見ろ!!目で見ることがすごい大事なんです!」と叫んでいた土井先生。
レシピには塩の分量が書かれていないので、どれくらい入れているのかを見て真似しましょう。
番組の公式Instagramにも写真が載っているので、ぜひ参考にしてくださいね。
作り方③牛肉をのせる
玉ねぎの上に牛肉をかぶせるように広げ、塩を少々ふります。
作り方④蒸し焼きにする
フライパンにフタをして、ごく弱火で約6分蒸し焼きにしましょう。弱火で加熱することで牛肉がやわらかくなり、玉ねぎも甘くなりますよ。
作り方⑤強火で炒める
フタを取り、好みの塩加減に調えたら、強火で全体を大きく混ぜ合わせて完成です。
塩だけで絶品!素材の旨みが引き立つ料理
塩だけで炒めた玉ねぎと牛肉。絶対に物足りないだろうと思いながら食べてみると、めちゃくちゃおいしい!
醤油と砂糖で甘辛くしたり、ニンニクやこしょうでアクセントを加えたりと、あれこれ足したくなりがちですが「味付けってこんなにシンプルでいいんだ」と考えさせられました。
塩だけだからこそ、玉ねぎの優しい甘さと牛肉の濃厚な味わいが引き立っています。
玉ねぎのかたさや大きさがバラバラなのも良い!
しっかり火が通った甘くてトロトロの部分と、シャキシャキ感と優しい辛みがある生っぽい部分で、違った味わいが楽しめるんです。
土井先生曰く「玉ねぎ甘くっておいしいな、ここは歯応えがあるな。これ私好きやねんと、発見しながら食べていく料理」とのこと。
牛肉は玉ねぎの上にのせたことによって、フライパンに直接当たっていないので、蒸したようなやわらかさです。
スーパーで20%オフだったお手頃な牛肉を使いましたが、旨みが最大限に引き出されていて贅沢の極み。
日本料理の名店のまかないはこんな味なんだ……と、行ったこともない味吉兆を想像しながら完食しました。
玉ねぎが主役の超簡単レシピ
料理研究家・土井善晴さんの「玉ねぎのけったん」は、あれこれ味付けをせず、ただ炒めるだけでも良いんだ、と料理のハードルをグッと下げてくれる一品でした。
作り方さえ覚えておけば、玉ねぎと牛肉以外の食材を使っても良さそう。気になる方はぜひ試してみてくださいね。