「今まで本当にごめんなさい」「でも、私もう改心したから!」と連絡してきた妹。「ご祝儀もちゃんと持っていくから、私も結婚式に行かせて!お祝いさせて!」「私に最後のチャンスをちょうだい!」と言うので、しぶしぶ私は結婚式に来ることを許しました。
念のため、「私の夫に手を出さないで」「色目を使うのはもちろん禁止、連絡先の交換もNGだからね」と条件をつけて……。
相変わらずの裏切り
そして、結婚式当日――。
無事に結婚式を終えた私たち。妹もおとなしくしていたようでした。
しかし、夫から「妹さん、めっちゃいい子じゃん!」と言われて、私は思わずムッとしてしまいました。今までの確執も伝えているにもかかわらず、「心から反省しているみたいだし、少しは受け入れてあげたら?」と言うのです。
さらに、「さっき、妹さんから『これからも姉のことをよろしくお願いします』って律儀に連絡が来たぞ」と夫。連絡先の交換は禁止したはずなのに……!
「あの子、早速約束を破ったのね……」「もう二度とやり取りしないでくれる?」と言う私に対して、「でも、本当に改心したみたいだし、少しは信じてあげたら……?」「せっかくの姉妹なのに、妹さんがかわいそうだよ」と私を諭そうとする夫。
私は彼氏を奪われるつらさを何度も味わってきたというのに……。私がこぶしを握り締めながら「私の方が妹よりも何倍も、何十倍もつらい思いをしてきたのよ」「それをわかってくれないの……?」と言うと、ようやく夫は「わかった、もう二度と妹さんと連絡は取らないよ」「俺は浮気なんてしないし、絶対に君を裏切らないから」と言ってくれたのです。
妹の度を過ぎた冗談
半年後――。
仕事帰りに、夫と妹が連れ立って歩いているのを見かけた私。2人は居酒屋へ入っていきました。居酒屋に入るときに妹は私に気付いたようで、にやりと悪い笑みを浮かべていました。
しばらく経って、妹は「お姉ちゃん、なんで私たちに話しかけてくれなかったの?」「お姉ちゃんの旦那さんとは、ついさっき偶然出会ったの!」「さすがに私も既婚者とは一線を超えないし、お姉ちゃんの考えてるような変な関係じゃないからね!」と連絡をしてきました。
「あれだけ私の夫に関わるなって言ったでしょ!」「今までのあなたの行いを思い出してみなさい!信用できるわけないでしょ!」と言うと、「まさか次はお姉ちゃんから旦那さんまで奪うとか思ってる?」「まぁ正直言うと、顔は結構タイプだし、大手企業勤めで将来も安泰でいい男だし、本気で奪う価値はあるかも」と妹。
私がメッセージを送れば送るほど、「冗談だってば~」「そんなに怒ると、旦那さんからも愛想尽かされちゃうよ?」とかわそうとする妹。私のことを馬鹿にしたような笑みを浮かべて、スマートフォンをいじっている様子が目に浮かびます。
そして、「次はお姉ちゃんの旦那さんと子どもでも作ろうかな♡」と言うので、「もう作ってるじゃない」と返すと驚いているようでした。
夫の真の姿と妹の末路
「夫ったら、やたらあなたの肩を持つんだもの」「もともとあなたのことは一切信用していないし、念のためずっと警戒してたのよ」「長年、あなたに略奪され続けてきたおかげで、私の証拠収集能力も上がったのよ」と言うと、妹は「えええ!?もうそんなに証拠を集めてるの!?」と素っ頓狂な声を上げていました。
私が2人の姿を見ても声をかけなかったのは、ショックを受けたからではありません。2人の距離の近い写真が撮れればそれでよかったのです。
最近の妹のSNSには、ノンアルコールのドリンクや、やたらとおなかをいたわるような写真が上がっていました。夫の子どもを妊娠しているのではないかと睨んでいたのですが、妹の反応的にもビンゴだったようです。
「バレちゃったなら仕方ないか~」と妹。
そして……。
「お姉ちゃんの旦那さん、奪っちゃってごめんw妊娠しちゃった♡」
「大手企業勤めだし、顔もタイプなの♡旦那さん、譲ってくれるよね?w」
「どうぞどうぞ!」
「え?」
私に断られなかったため驚いた様子の妹。言葉を失っているようでした。すかさず私は「私も浮気相手が3人もいる男なんて無理なので」と続けました。
「え……?ちょっと待って、3人?」「私以外に2人も浮気相手がいるってこと……?」と慌てた様子で私に聞いてきました。
「あなたと夫の浮気の証拠を探してたら、夫のほかの浮気の証拠も見つかっちゃってね……」「私との婚約中にも浮気してたし、結婚後はあなたと同時進行で別の女とも浮気してたわ」と言うと、「う、嘘でしょ……!」と妹はパニックの様子。
「なんで教えてくれなかったの!」「そんな人だってわかってたら、奪わなかったのに!」と叫ぶ妹に、「だから言ったじゃない、うちの夫には手を出すなって」「すぐに離婚してあげるから、待っててね」と私は伝えました。
その後――。
私が夫と離婚したあと、妹は一人で子どもを育てる勇気がなく、渋々夫と結婚した様子。浮気相手2人からもしっかりと慰謝料を請求され、毎月の給料もほとんどその支払いで消えてしまっていると、泣きついてきました。もちろん私が助けることはありません。
私は妹と元夫、両方との悪縁が一気に切れて身軽になりました。今度こそ、妹に知られないまま、本当の幸せをつかもうと思います。
【取材時期:2024年8月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。