「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は、おっぱいの痛みに悩む4カ月のお子さんを母乳育児中のママからのご相談です。
Q. 昨日から左胸が張って痛みがあります
昨日の夜から左の胸(脇の方から胸下辺りにかけて)が張って痛みがあり、いつもは授乳すれば治っていたのですが、今日は治らず、授乳中も吸われると張っている部分が痛みます。
左腕も上にあげると痛くなってしまいました。出産した病院では、あまり揉まずに吸わせていると治ると言われたのですが……。このまま様子を見たほうがいいのか、ひどくなる前に病院に行ったほうがいいのか、もしくは他にいい方法があれば教えてください。
宮川めぐみ助産師からの回答
その後、お胸の状態はいかがでしょうか? 抱き方を変えて吸ってもらってみましたか? フットボール抱きをして飲んでもらうといいと思いますよ。また、気になる部分をそっと指の腹で圧迫しながら吸ってもらうのもいいと思います。それでも改善しないようであれば、早めにお近くの母乳外来で診てもらいましょう。
※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー〈 https://baby-calendar.jp/talk/category/tree/11/0 〉
乳房の痛み
産後、数日すると母乳の生産が本格的になり、おっぱいが張ってきます。赤ちゃんにおっぱいを飲んでもらうことで、おっぱいの張りは軽減し、そしてまた母乳がつくられる……といったサイクルができます。
しかし、赤ちゃんが十分に母乳を飲みとれない場合、おっぱいの張りはとれず、緊満した状態となり、痛みが生じます。この痛みは、母乳を出すことにより軽減していきます。授乳間隔が3時間以上あかないように気を付けて、赤ちゃんにおっぱいを飲ませましょう。
赤ちゃんが十分に母乳を飲みとれなかったときには、搾乳するというのもひとつの方法です。ただし、母乳の生産がはじまると、出した分だけつくられるようになるので、スッキリするまで搾乳することはせずに、軽くなる程度を目安におこないましょう。
おっぱいの張りが強くてつらい場合には、濡れたタオルを乳房に当てて冷やすと楽になります。氷を直接当てるなど、冷やしすぎはNGです。また、ワイヤーの入ったブラジャーは避け、やわらかく締めつけないものをつけましょう。お食事のバランスにも注意してくださいね。
注意したい痛み
●カンジダによる感染
赤ちゃんにおっぱいを飲ませているとだんだん痛みが強くなり、針で刺したような痛みがある場合、カンジダによる感染の可能性があります。そのとき、乳首が赤くなったり、かゆみがあったり、皮膚がむけているなどの症状が多く見られます。
ママから赤ちゃん、または赤ちゃんからママに感染してしまう可能性があるので、乳房と乳首を清潔にすることを心がけ、医師に相談し、お薬を処方してもらいましょう。
●乳腺炎
おっぱい全体が張り、痛みがあるのとは別に、乳腺炎の場合は、片方のおっぱいの一部が痛み、赤くなったり、熱を持ったりします。そして、悪寒、全身の痛み、38.5℃以上の発熱などの症状が出てきます。放置しておくと、炎症している部分が化膿し、切開が必要になることも。
乳腺炎を予防するには、授乳間隔を開けないこと、バランスのいい食事を心がけること、疲労を貯めすぎないことが大切です。乳腺炎になってしまったら、まずこれまでの生活を振り返って、改善できる部分は改善していきましょう。
そして、授乳が可能であれば、痛みのあるほうから赤ちゃんにおっぱいを吸ってもらい、いろいろな方向から飲んでもらうようにしましょう。また、早めに受診することも大切です。
※参考:基礎知識(ベビー)「おっぱいの痛み【授乳中のトラブル】」〈 https://baby-calendar.jp/knowledge/baby/922 〉【監修:助産師REIKO】
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