ある日、ついに心が限界に達したため、退職を決断したゆず。退職後はすぐに新しい仕事探しを始めていました。悩んだ結果、妹が働きやすかったと言っていたのが決め手となり、パチンコ屋さんで働くことに。そんなある日、ゆずが休憩室で休んでいると、先輩が声を掛けてきました。
突然不妊治療をしているかを尋ねられ、ゆずが困惑していると、先輩は自分が不妊治療をしてきた体験談を話し始めました。その後、先輩は「ゆずさんのこと応援してる」と言うと、職場には不妊治療経験者が多いという事実を伝えたのでした。
それから周りの協力もあり、数カ月後に妊娠したゆず。喜んでいたのですが、つわりが始まるとその症状がひどく、仕事を休む日が続いていました。すると、心配した店長が店長がゆずに温かい言葉をかけてくれたのです。職場のスタッフも、ゆずの補助をおこなってくれたのでした。
恵まれた環境に身を置いて思ったことは…
ある日、大きな声でゆずに話しかけてきた男性がいました。
「ちょっと! あんた!」
男性はパチンコ玉が入った箱を持ちあげると、運ぶのを手伝ってくれました。
「えっ! ありがとうございます!」
ゆずは慌ててお礼を伝えました。
ほかにも、常連さんはゆずの体調を気づかってくれるなど、お客様にも恵まれていました。
その翌年の春、地元に戻るため出産前に退職をすることに……。
職場でお世話になった人たちは、辞めるときも快く送り出してくれました。
今回不妊治療中に2つの職場で働いたことで、ある気づきを得たゆず。
それは、“自分にはこの仕事しかできない”と思い込むのではなく、視野を広げて新しい環境に身を置くことの大切さでした。
もともと医療系の仕事しかできないと思っていたゆずですが、パチンコ屋さんに転職したことで、不妊治療もスムーズにおこなえるようになり、その結果妊娠できたので、大きなプラスとなりました。
ゆずは自らの体験を通して、自分に合った環境で働くことの大切さを強く実感したのでした。
看護師からパチンコ屋さんのホール業務へと思い切って職を変えたゆずさん。きっと最初は異業種への転職は不安だったと思います。しかし、思い切って決断し、行動に移したことで、理解のある職場の仲間と巡り合えたほか、妊娠することができました。今回ゆずさんは“視野を広げることは1つの手段である”と言っていましたが、もし今自分が働いている環境がしんどい、つらいなどと思う方は、ゆずさんのように思い切って職場を変える選択をするのもいいのかもしれないですね。
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