自分ばかり豪遊
最近、残業や出張が増えた夫。「仕事ができる男は忙しい。なんて言ったって月収100万!」が口癖で、家にもほとんど帰らなくなりました。さらに、自分のステータス保持のためだと言って、ブランド物で身を固め、高級ホテルやレストランを利用し、外車を乗り回すように。
一方、私と娘の生活費は月に5万。カードも銀行口座も自由に触らせてくれないのです。娘が習い事のために新しいピアノを買いたいと言っても聞く耳持たず。「生活費からやり繰りしろ」と言う始末です。ただでさえ、私たちは食費や光熱費を節約して暮らしているのに……。
「習い事なんてままごとだろ。月謝だけでも金がかかるんだ、今ある中古ピアノで十分」と鼻で笑っています。そんな娘は、中古のピアノで一生懸命練習しました。父親にその腕を披露したかったのに、夫は発表会にも来てくれませんでした。
いい気になっているけれど?
出張続きで直接話もできない夫。私はたまりにたまった怒りを胸に、離婚を言い渡すメッセージを送りました。しかし彼は、「俺の経歴に傷をつける気か!?」と取り合いません。それどころか、「離婚したら困るのはお前」と見下しています。
「いい生活ができて最高だろ?」
「高収入の夫に感謝しろよ」
「月収100万の男だからな!」
「先月まではね」
今どきタワマンに住んで、優雅に専業主婦をしていられるのは自分のおかげだ、と夫は言うのです。そこで私は深呼吸して冷静に返信しました。「何のことだ」と返してくる夫に重大事項を伝えました。
「あのね、あなたが横領している証拠を見つけたの」
置きっぱなしになっていた彼のUSBメモリ。専業主婦の私には使いこなせないだろうとバカにしていたせいか、ロックもなく簡単にPCで開けたため、離婚に有利な材料がないか見せてもらったのです。
それは犯罪!
「それを言うならお前も共犯だ! 俺が横領した金で生活していたんだぞ」と逆ギレする夫。
「勝手に共犯にしないで。私たちは月5万しかもらっていなかった。クレジットカードを見ればあなたの豪遊ぶりと生活費の支出の差は歴然。離婚して、横領のことを会社に告発します」
それから、慌てふためいた夫が帰宅する前に娘と家を出た私。以後、夫からは鬼電と怒涛(どとう)のメッセージが続きました。しかしそれは、「頼む、横領のことは黙っていろ! 何でも買ってぜいたくさせてやるから!」という保身&懐柔するような内容ばかり。私と娘への愛情など皆無であることは明白でした。
「横領のこと、黙っていられるわけがない。でないと本当に共犯になっちゃう。不正なお金でぜいたくするなんてもってのほか。お金の問題だけじゃない。あなたの気持ちが私たちにないから離婚するの」
その後、夫は会社で横領について取り調べを受け、この悪事に経理の女性社員も関わっていることが判明。その人が夫と不倫中というオチまで発覚しました。2人はもちろん解雇。警察沙汰にもなり、今は返済に追われているそうです。
私はと言えば、夫との離婚が成立。慰謝料・娘の養育費を一括でもらい、財産分与でタワマンも確保できました。義両親からは、今までの夫の言動に対してお詫びの言葉をもらいました。私は結婚前の職場にパートとして採用も決定。これからは母娘2人で幸せに暮らしていきたいです。
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夫の高圧的な言動に横領、不倫とは最低な夫でしたね……。娘もつらい思いをしてきたでしょうが、母は強し。共犯になる前に別れられて本当によかったですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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