「何してるの!?」目に飛び込んできた衝撃の光景…!
長女が2歳のころの話です。私は「お風呂に入っている間、娘のこと見ててね」と夫にお願いしました。「おう、任せて!」と言ってくれたので、私は安心していつもより長めにお湯に浸かることに。
そろそろ出ようかなと思っていたとき、リビングから娘の激しい泣き声が聞こえてきました。慌ててお風呂から出てリビングへ行くと、衝撃の光景が! 夫が娘の背中を何度も思いっきり叩いているではありませんか! 「ちょっと! 何してるの!?」と私が慌てて止めに入りました。見ると夫はひどく汗をかいています。事情を聞くと、目を離したすきに娘が小さなおもちゃのブロックで遊び始めていたとのこと。そのおもちゃは、知人からお下がりとしていただいたものの、まだ対象年齢に達していないためしまっておいた物。それを勝手に取り出し遊んでいたようで、誤って飲み込み、苦しそうな表情で少しの間息ができていなかったと言うのです。 夫は必死で娘の背中を叩き、吐き出させようとしていたところを私が目撃。背中を叩いたことでブロックは出てきていましたが、夫はそのことに気がつかず、1~2分の間、無我夢中で繰り返し叩き続けていたようです。背中をバンバンと強く叩かれたことに驚いた娘は大号泣。状況を理解した私は「なんで娘を見てなかったの!?」と問い詰めると「スマホのゲームに夢中だった」とあきれた答えが返ってきたのでした……。
翌日、念のために病院に連れて行きましたが、おなかにブロックは残っておらず、夫が叩いた背中も青あざにはなりませんでした。今回は娘に何事もなく無事でしたが、「何かあってからでは遅い」ということを夫はしっかりと認識してくれたはず。今回の件で夫は大反省。二度とこんなことは繰り返さないと固く誓ってくれました。また、子どもの手が届く場所に、触ってほしくない物をしまうのは危険だと私も痛感。小さな子どもからは目を離してはいけないことを再確認させられた出来事です。
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誤飲した物が無事に出て本当によかったです。
対象年齢に達していないためしまっていたようですが、お子さんの手が届く場所にあったようですね。直径39mm以下(トイレットペーパーの芯を通る物)は誤飲するおそれがあるため、 赤ちゃんや小さな子どもに渡さない、手の届くところに置かないように注意しましょう。
もしお子さんが喉に物を詰まらせてしまったら、すぐに119番通報をし、以下の応急処置をおこなってください。
<意識がない、呼吸がない場合>
心肺蘇生(気道確保・胸骨圧迫)をおこないます。
※母子健康手帳に方法が記載されています。もしものときのために、日ごろから手順を把握しておくと安心です。
<1歳以上の子どもの場合>
腹部突き上げ法(ハイムリッヒ法)をおこないます。
①子どもの背中側から救護者の両手を回す
②みぞおちの前で両手を組み、勢い良く両手を絞ってぎゅっと押す
<1歳未満の乳児の場合>
①救護者が膝を曲げ(もしくは椅子に座り)、太ももの上に子どもをうつ伏せに抱きあげる
②子どもの背中の、肩甲骨の間のあたりを手のひらで5~6回強く叩き、詰まった食品を吐き出させる(背部叩打法)。
それでも窒息が解除できない場合や意識がない場合には……
③子どもをあお向けに寝かせ、心肺蘇生と同じように、左右の乳頭を結んだ線の中央で、少し足側を指2本で押す。
著者:松下芽生/20代・ライター。2歳と6歳の女の子を育てるママ。子どもが寝た後に、お菓子を食べながらゆっくりとネットショッピングをするのが至福の時。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年9月)