柑橘の種類と特徴
秋から初夏にかけて長く楽しめる柑橘ですが、季節が変わるにつれて食べられる品種がどんどん変化していくのも魅力のひとつ。
そこで、ここではそれぞれの旬とおすすめ柑橘をご紹介します。
秋から初冬(11月~1月頃)
【温州みかん】
日本でいわゆる「みかん」と呼ばれるものがこちら。
秋ごろから、みかんを中心に国産の柑橘が流通しはじめます。春から夏に食べられるみかんの多くは「ハウスみかん」と呼ばれるビニールハウス内で育てられたものです。
一方で秋から流通するのは、いわゆる「露地もの」と呼ばれる屋根などがない自然に近い状態で育てられたみかん。
甘みが強いものが多い「ハウスみかん」と比較すると、「露地もの」のみかんは自然な甘みや酸味を感じることができます。
【金柑】
金柑は、皮ごと食べられるひと口サイズの柑橘です。栄養価が高く、風邪やのどの痛みにも効果があるとされています。生でも食べられますが、甘露煮などにしても美味しく食べられます。
冬~初春(1~3月)
1月に入るとデコポンやいよかんなど、みかんよりもひと回り大きな柑橘が出回ります。
【いよかん】
いよかんは、主に愛媛県で栽培される柑橘で、甘みが強く酸味が控えめでジューシーな味わいが特徴です。
【デコポン(不知火)】
デコポン(不知火)は、近年人気のある柑橘の一つで、甘みが強く果肉がやわらかく、ヘタの周囲が出っ張っている特徴的な見た目があります。
実は、デコポンと不知火は全く同じ品種。デコポンはJA熊本果実連のブランド柑橘で、収穫された不知火のうち、糖度と酸度の基準を満たしたものだけがデコポンという名で販売されています。
美味しい柑橘の選び方
みかんをはじめとする柑橘全般は乾燥に弱く、果実の水分がどんどん抜けてしまいます。皮の表面が乾燥するとしわが入るので、購入するときはできるだけツヤとはりがあるものを選びましょう。
皮の浮きがなく、ヘタの変色や乾燥がないものもチェックポイントの一つです。手に持ったときにずっしり重いものを選ぶと、中身が詰まっていますよ。
適切な保管方法
みかんを箱で買ったときに、一部がカビてしまったり、傷んでしまったりした経験がある方もいるのではないでしょうか。みかんとその他の柑橘について保管方法をご紹介します。
みかんの場合
みかんの適温は、5〜10度と言われており、冬場は常温保存ができます。冬場以外は、野菜室で保管しましょう。
乾燥に注意して、ヘタを下にむけて保存します。余裕があれば、キッチンペーパーや新聞紙で一個ずつ包むと長持ちします。
風通しのよい場所で保管し、定期的に傷んでいる果実がないか確認しながら、2〜3週間で食べ切るのがベスト。食べきれない場合は、冷凍保存がおすすめです。
その他の柑橘の場合
冷暗所で保管します。時間が経つと乾燥が進み、味が落ちてくるので、1週間ほどで食べ切りましょう。食べきれない場合は、砂糖で煮てジャムなどにすると長く楽しめますよ。
食べるだけじゃない!みかんの皮の活用法
みかんは、食べて美味しいだけじゃなく、皮を活用することもできるんです。
乾燥させたみかんの皮は、「陳皮(ちんぴ)」として漢方やスパイスに使われます。七味唐辛子に入っているのを見たことある方もいるのではないでしょうか。
陳皮には、咳や痰を鎮める働きが期待できると言われているため、風邪をひきやすいこの時季にぴったり。手軽に効果を得たいなら、1週間ほど天日に干したみかんの皮を煎じて、お茶にして飲むのがおすすめです。
また、みかんの皮に含まれるリモネンという成分は、油汚れを落としてくれると言われているので掃除にも使えます。消臭効果も期待できるので、皮を捨てる前に活用してみてください。
この冬は柑橘を美味しく食べよう!
冬から春にかけてさまざまな種類が楽しめる柑橘類。この冬は、あなたのお気に入りを見つけてみませんか。