ある日、サチが息子のユウを迎えに行くと、マイが「今週末ユウくんを沖縄旅行に一緒に連れて行っていい?」と聞いてきました。その日はユウの誕生日。そして知り合ったばかりのマイに、わが子を旅行に連れて行きたいと言われたことにあ然とします。
さらに驚いたことに、サチが断ると、マイはホテルのキャンセル料を要求してきたのです。しかし、サチの顔色を見て、マイは「ごめんごめん!今回はこっちでなんとかしちゃうね!」と手のひらを返しました。
ユウの誕生日当日、家から遠く離れた映画館に来たサチ一家。しかし、そこに突然息子のトシを連れたマイが現れたのです。さらにサチ一家のとなりの座席を確保したと言うマイ。家族水入らずで過ごしたかったサチでしたが、マイの息子・トシが一緒にいることを喜ぶユウを見て、「これもまぁいいか」と思うのでした。
それから数日後、ユウをお迎えに行ったサチはマイと出くわしました。マイは家族のイベントをお邪魔したお詫びにと、プレゼントを渡してきました。プレゼントはなんとお揃いのブレスレット。一瞬ゾワッとしたものの、マイに押され、身につける約束をしたサチ。この約束がまさかの事態を招くとは、思いもよらなかったのですー―。
お揃いのブレスレットを見につける約束をすると
「家族の時間を邪魔しちゃったお詫び」と言って、マイが差し出してきたのは手作りブレスレットでした。
サチが毎日着けている母からのプレゼントのブレスレットが気になっていたらしいマイ。同じようなイメージでパーツを集めて作ったのだと言います。そして、「今度からこっちにしない?」「私もお揃いで着けてくるね!」と言い出したのです。
迷惑だとは思いつつ、ブレスレットを着けるくらいならなんてことはない、と思っていたサチ。しかし、そんなサチの浅はかな考えは翌朝のチャイム音で打ち砕かれることになってしまったのでした。
◇ ◇ ◇
マイからお揃いの手作りブレスレットをプレゼントされたサチ。しかし、サチはマイとは「お揃い」をするような関係性ではないと思っていました。大人になってから、「お揃い」のものを持つ機会はなかなかありませんよね。もしあったとしても、相当親しい間柄なのではないでしょうか。みなさんは大人になってから、誰かとお揃いのものを買ったり、身に着けたりしたことがありますか?