友人に飲み会に誘われた僕
学生時代、周囲から「陰キャ」と呼ばれていた僕は、女性との交際経験がありませんでした。社会人になってからは仕事が忙しいこともあり、なかなか出会いの場にも行けず……。
そんなとき、久しぶりに高校時代の友人・A男から「男同士で飲もう!」との連絡が。飲み会には同じく高校時代の同級生・B男も来るようです。彼らも昔は僕と同じく「陰キャ」と呼ばれていましたが、大学に進学してから雰囲気が随分と変わり、「自分たちは陽キャだ」と主張しながら夜な夜な遊んでいるとのこと。
2人のノリに合わせられるか不安ではありましたが、旧友たちの誘いをうれしく思い、僕は飲みに行くことにしたのでした。
これは合コン!?
待ち合わせの居酒屋に行くと、男だけで飲むと聞いていたのに、A男とB男の前には3人の女性が座っています。僕はすぐに、合コンの数合わせのために呼ばれたのだとわかりました。
彼らはすでに盛り上がっており、華美な服装の女性2人と騒いでいます。僕は「帰る」とも言えず、渋々合コンに参加。席につきふと前を見ると、つまらなそうに座っているC子という女性と目が合いました。メガネ姿のC子はとても大人しそうな雰囲気です。
大人しい雰囲気の女性と意気投合
A男とB男、そしてC子以外の女性2人は大盛り上がりで、A男はこちらを見て「陽キャの俺らと陰キャのお前たちは住む世界が違うな」とひと言。
仕方なく、僕とC子は2人のペースで飲むことにしました。C子は僕と同じく、人数合わせで呼ばれたとのこと。お互いに人見知りで最初はぎこちなかったのですが、会話の途中でたまに見せる笑顔がかわいく、僕はだんだんC子のことが気になり始めます。
するとA男がいきなり、「お前とC子ちゃん、意気投合してるじゃん!」と話しかけてきました。B男も続いて「陰キャ同士でお似合いだよ。おい、陰キャデートしてこいよw」と冷やかし始めたのです。
僕は2人に腹を立てますが、対抗することすらバカらしいと無視。けれど、C子のことが気になっているのは事実です。そこで思いきってデートに誘ってみることにしました。
「アイツらの冷やかしに巻き込んじゃってごめんね。でも、良かったらまた会ってくれないかな?」
すると、C子は驚きつつも「私でよければ」と快諾してくれたのでした。
デート当日、まさかの出来事が!?
A男たちに見つからないよう、こっそり連絡先を交換した僕とC子。そしてデート当日、僕はかなり緊張しながら待ち合わせ場所に向かいました。
ドキドキしながら待っていると、そこに現れたのは合コンのときとは別人のような雰囲気のC子。メガネはかけておらず、服装もオシャレなのです。あまりのかわいさに僕は仰天しますが、どうにか冷静を保ち、プリンが大好物と言うC子を連れてカフェに入りました。
しかし、プリンを堪能していると、偶然にもA男とB男が店に入ってきたのです。2人とも女性がC子だとは気づいていない様子。
僕がC子であることを伝えると、2人はびっくりしながら「メガネの陰キャ女もここまで変わるんだな!」「こんなに変身するなら陰キャもあり」などと失礼な発言を連発します。
さらに彼らは、「こんな陰キャなんかやめて、俺と付き合おうよ」「いや、俺のほうがいいよ! 俺と付き合おうよ」と、C子にアプローチを開始。僕が制止しようとした瞬間、C子が口を開きます。
C子「ダサいですよ」
C子は2人をキッと睨みつけながらこう言いました。
「さっきから聞いていれば、随分と失礼な物言いをするんですね。私、あなたたちのような品のない男性は嫌いです。それに比べて彼(僕)は紳士的だし上品だし、人を見た目で判断しないやさしい男性です」
この言葉を聞いていた2人は逆ギレし、「調子に乗るな、陰キャのくせに!」と激怒。
そんな状況でも、C子は反論を続けます。
「私は事実を言ったまでですが。陰キャ、陽キャと人と分類し、偉そうに振る舞うなんて。そういう視野の狭さこそ、ダサいですよ」。
そして、C子は最後に「私は相手が陰キャでも陽キャでも構いません。お付き合いするうえで一番大切なことは、その人の人間性ですから」とピシャリ。2人は何も言い返すことができず、逃げるようにその場から去って行ったのでした。
一方、そんな自分の意見をしっかり持ったC子を見て、僕は彼女にゾッコンに。何度かデートを重ね、僕からの告白で交際がスタート。ゆくゆくは彼女と結婚したいと思っています!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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