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「天井がグルグル回る!」寝起きの激しいめまいと吐き気。耳鼻科で判明した2つの病気とその原因は

ある日の朝、35歳の私は布団から起き上がった途端に、グルグルと回るようなめまいと強い吐き気、頭痛に襲われました。耳鼻科を受診し、聴力検査と眼振検査をすると、思わぬ病気が判明します。年齢、性格、普段の生活習慣が要因となって発症したその病名とは? 改善策についても紹介します。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師高島雅之先生

日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本睡眠学会専門医。金沢医科大学医学部卒業。金沢医科大学耳鼻咽喉科で講師を務めたのち、2006年に開院。「病気の状態や経過について可能な範囲でわかりやすく説明する」ことをモットーに地域医療に従事。『宇都宮睡眠呼吸センター』を併設し睡眠医療にも携わる。
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寝起きに異変!ひどいめまいに襲われる!

季節の変わり目、少し寒いと感じる朝のことでした。目覚まし時計が鳴ると同時に、私がむくっと体を起こすと、今までに感じたことのないくらいのフラつきが……。いつもなら、すぐに立ち上がって自分の支度をして、5歳の娘と2歳の息子の保育園の準備をさっさと進めているところですが、いつもとは明らかに異なるめまいを感じて動けません。あお向けでしばらく天井を見つめると、右回転に大きく天井がグルグルと回転していました。

 

その日はたまたま少し遅めの出勤だった夫が在宅していたので、体の不調を伝え、子どもたちの準備や保育園の送りをすべて任せることにしました。

 

30分ほど経過しても症状が治まらず、めまいの気持ち悪さでトイレへ行くと、そのまま嘔吐してしまいました。「これはおかしい」と感じた私は、夫と子どもたちが出かけてから病院に行くことに決めました。

 

あまりにめまいがひどくて動けず、自分で車を運転して病院に行くことは困難だと思ったため、ひとまず仮眠をとることに。気絶するように、1時間ほど寝たら、気持ち悪さとめまいの症状が少し軽くなったので、病院に行く準備をしました。めまいの症状をインターネットで調べたところ、耳鼻咽喉科の受診が適切のようだったので、かかりつけの耳鼻科に向かいました。

 

耳鼻科でさまざまな検査。診断結果は?

耳鼻科に到着して受付に症状を説明すると、「めまいの症状がある方」向けの問診票を渡されました。発症したタイミングや、めまいの種類など詳しく記入。その後、先生からも詳しく問診を受けました。

 

その後、聴力検査へ。今まで聴力検査で引っかかった経験のない私ですが、今までにない違和感がありました。「ピーピー」といった高い音は聞こえるのですが、「ポーポー」と鳴る低めの音が右耳だけ聞こえにくいのです。聴力検査室から出ると看護師さんが、「右耳の低音だけが聴こえにくい状態ですね。これは……典型的な“低音障害型感音難聴”の症状のようですね」と言われました。言われるまで自覚がなかったのですが、たしかに右耳だけ「ぼーっとする」感覚があり、耳の詰まりを感じます。

 

その後、「眼振検査」でめまいの症状をチェック。ゴーグルのような医療機器を身に付け、首をさまざまな方向に動かして、目の動きをチェックされました。そして、めまいの症状を認められました。

 

医師からは「これまでのストレスや疲労、睡眠不足。そして、起き抜けに勢いよく起き上がったのがきっかけになったかな。低音難聴によるめまいが考えられ、今後繰り返すようならメニエール病の可能性も考えられます」と言われました。めまいと難聴の治療が必要だと説明をされたのです。

 

 

病気をきっかけに生活習慣を見直すことに!

「睡眠不足、水分不足、疲れや過剰なストレス、心当たりはありませんか?」と尋ねられ、私は生活を振り返ります。思えば、昨晩は深夜1時ごろまで在宅で残業、水分もあまり積極的にとるタイプでもなく、2人育児のワンオペも続いています……。私は気付かぬうちに仕事・家事・育児と多忙な毎日を過ごしていたのです。そのほかにも、コーヒー(カフェイン)のとりすぎ、イヤホンの使用など、NG行動には普段の自分生活で思い当たる節が多々ありました。

 

先生からも「水分をとるときには、コーヒーではなく白湯など温かい飲み物をまめにとるように。できれば、少し体を動かす習慣があると理想的です」とアドバイスを受けました。そして、看護師さんからも「あなた35歳? もう若くはないからね。体に無理はきかないよ。寝なくても仕事できちゃう人もいるけど、あなたは睡眠をとらないと。めまいの症状が再発する可能性は高いよ。遅くても日付が変わる前には布団に入って、しっかり休んでね」と言われ、自分の年齢と体の状況を再認識することに。

 

それから私は、めまいや難聴を改善させるための薬・ビタミン剤を2週間、服用。睡眠もできるだけ多くとるように心がけて、だんだんと頭の重さ・フラつき、難聴も改善していきました。

 

まとめ

そんな症状があった私を夫も心配してくれて、週に1回は早めに帰宅する日をつくってくれることに。家事・育児負担を軽減するように協力してくれています。

 

メニエール病は、40~60代で発症する人が多く、男性よりも女性、ストレスや寝不足、責任感が強く真面目な性格な人のほうがなりやすい病気といわれているそうです。あまり疲れをため込みすぎず、休みが必要だと判断したときには無理をせずにしっかりと休息をとるように心がけたいと思います。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

著者:小林 奏/30代・主婦。コーヒーが大好き。2019年生まれの女の子、2022年生まれの男の子、年上の夫との4人家族。休日は家族でさまざまなイベントにお出かけしている。

イラスト/sawawa

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年11月)

 

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