私は妊娠時の触診で、“不良”にマルを付けられてしまうほど重度の陥没乳首でした。「直接授乳するのは諦めたほうがいいのかなぁ」と弱気になっていた私ですが、助産師さんの熱心な指導と、ある器具を駆使することで、何とかスムーズに直接授乳できるようになりました。
助産師さんのチェックで改めてショック
私は小学校高学年ごろから、自分が陥没乳首であることに悩んでいました。インターネットで調べると、陥没乳首のままでは赤ちゃんに授乳するのも難しく、整形したほうがよいと書かれていました。ただ、恥ずかしくて誰にも言えませんでした。
そして、妊娠してから助産師さんによる乳首のチェックを受け、カルテのチェック項目の“不良”にマルを付けられてしまったのです。自分の乳首が真性の陥没乳首であることを再認識させられてしまい、ショックでした。
乳首が出なくて直接授乳できない
産後は母乳が過剰分泌されていて、助産師さんもびっくりするほどおっぱいがパンパンになり、乳首がまったく出なくなってしまいました。泣いている赤ちゃんを待たせて乳首が出てくるまで母乳を手で搾り、助産師さんにつきっきりで赤ちゃんの口をタイミングよく乳首に押し付けてもらって、なんとか乳首をくわえさせていました。
でも、乳首が短いせいか全然飲めていないのです。結局、まともに直接授乳することができないままに退院しました。
先に搾乳器で搾ったら直接授乳できた!
手で搾乳するのがとてもつらかったので、退院後はすぐに電動搾乳器を買いました。このころにはもう直接授乳することを半ば諦めかけていたのですが、搾乳器で1週間ほど母乳を搾っているうちにあることに気づいたのです。
なんと、搾乳機を使うと乳首が出ているんです! そこで、私は搾乳したあと、すぐに赤ちゃんの口に乳首を含ませてみました。すると、赤ちゃんはおっぱいを吸ってくれたのです! このときの感動は本当に忘れられません。
最初はうまく授乳できずに悩みましたが、助産師さんの指導と電動搾乳器のおかげでなんとか直接授乳できるようになりました。真性の陥没乳首でも授乳できるようになったことは、私にとって大きな自信になりました。
著者:鏡 環
2歳の息子の母。現在第二子妊娠中。元高校教員。うつ病と闘いながら夫と二人三脚で育児に励む。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。